2023 Fiscal Year Annual Research Report
Reservoir computing nodes utilizing single-electron effects in random arrays of nanoparticles
Project/Area Number |
20H02201
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
水柿 義直 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (30280887)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナノテクノロジー / 単一電子トランジスタ / ナノ粒子 / 実験 / 非線形応答 / リザバー計算 / 波形生成タスク / 短期記憶容量 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノ粒子の集合体の中では,微小トンネル接合のネットワークが形成され,単一電子トランジスタ(SET)がランダムに接続されている状態にある。本研究課題では,これ利用して,これまでにないナノ粒子集合体の物理リザバーを超小型固体集積回路として実現し,リザバーコンピューティング動作を実証する。4年目となる2023年度での主たる成果は次の通りである。 ナノ粒子集合体作製については,前年度に開発した多段階液浸法での金ナノ粒子集合体作製条件の最適化を試みるとともに,電子ビームリソグラフィの条件を改善することで電極本数を6本から12本に倍増させた。多段階液浸法では,粒径の異なる金ナノ粒子コロイドを混ぜ合わせた。最終的には,12本の電極上に,15nm単体,15nmと30nmの混合,さらに15nmと30nmと50nmの混合コロイド溶液を用いた多段階液浸法による堆積を行い,3種類の粒径からなるナノ粒子集合体を実現した。前年度までは最小30nmの金ナノ粒子を用い,特性評価は液体ヘリウム温度で行ったが,今年度では最小15nmの金ナノ粒子を用いたことで単一電子帯電エネルギーを増やし,液体窒素温度での特性評価が可能となった。 作製した素子の電気的特性の評価には,前年度までに確立した測定法とリッジ回帰による学習により,任意波形生成タスクを通して物理リザバーとしての性能評価を行った。その結果,前年度まで結果と比較して大幅な性能向上が確認できた。また,金ナノ粒子集合体の短期記憶容量を定量的に評価した。これらの結果から,基本的な物理リザバー特性は実証できたと考えている。本研究課題における成果については,国内学会や国際会議で発表しており,また査読付き学術論文の出版に至っている。さらに今年度後半に得られた成果を英語論文として投稿し,条件付き採録判定を受け,現在は修正稿を再投稿したところである
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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