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2021 Fiscal Year Annual Research Report

材料及び環境条件に基づくDEF膨張の発生・抑制機構の解明と構造性能への影響評価

Research Project

Project/Area Number 20H02219
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

浅本 晋吾  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50436333)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川端 雄一郎  国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, グループ長 (10508625)
三浦 泰人  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10718688)
宮本 慎太郎  東北大学, 工学研究科, 准教授 (60709723)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords初期温度履歴 / 遅延エトリンガイト生成 / アルカリ骨材反応 / 化学ー力学膨張モデル / 構造性能評価
Outline of Annual Research Achievements

引き続くCOVID-19の影響で,フランスで作製した日仏のセメントを用いたコンクリート供試体の輸送は大幅に遅れた.最終的に,2021年12月にフランスから出国し,2022年2月に日本に到着することができた.その後,3月から日本の4か所で曝露計測を開始した.タイについては,度重なるロックダウンもあり,DEF実験はできなかった.
国内では,DEFの自由膨張をさせたコンクリート供試体で,複数の圧縮載荷パターンを施したのちの内部損傷の進行と破壊に至るプロセスについて検討を行った.約2%のDEFによる膨張を呈した供試体の圧縮強度は,材齢28日での強度に比べ,約85%低下した.DEF膨張による内部損傷によって,圧縮ピークひずみおよび塑性変形は一般的なコンクリートより大きくなった.DEF膨張した供試体は圧縮応力下では載荷直交方向の骨材周りのギャップは圧縮され,載荷方向のひび割れが広がり,応力が大きくなると,隣接する骨材間でひび割れが載荷方向に進展し破壊に至ることが分かった.また,繰返し載荷を施すと,DEFによって生じた載荷直交方向のひび割れや骨材界面のギャップが閉塞する状況が観察された.
さらに,プレストレストコンクリート梁を作製し,初期に高温養生を与え,DEF単独,ASRとDEFの複合膨張させたときの構造性能の検討を行った.上記のような無筋コンクリートの大きな自由膨張とは異なり,鉄筋,プレストレスの拘束により水平方向の膨張は大きく拘束され,垂直方向の膨張とで大きな異方性を示した.見かけの曲げ剛性は膨張により一定レベルまで低下するが,それ以降膨張が進行しても曲げ剛性の低下はほぼなかった.またDEF,ASRとDEF複合による大きな膨張が発生した場合でも,プレストレストコンクリート梁の曲げ耐力は,膨張無しに比べさほど低下せず,内部膨張反応による構造性能の低下はさほど生じないことが示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

タイでのDEF実験は実施できていないものの,フランスで作製した供試体が到着し,日仏のセメントの違い及び曝露環境がDEF膨張に与える影響についての検討を始めることができた.また,予定していたDEF膨張したプレストレストコンクリート梁の構造性能評価の検討もでき,概ね順調に研究を進めつつある.

Strategy for Future Research Activity

フランスで作製し,内陸の埼玉,沿岸部の久里浜,寒冷地の新潟,及び亜熱帯の沖縄に曝露した供試体のDEF膨張を計測し,日仏セメント種類及び異なる実環境下での膨張特性を検討する.供試体とともにフランスから送られたセメントを用いて,日本でDEF促進試験を実験室内で行い,材料特性の違いに着目した膨張挙動の検討を行う.初期高温作用後の水和物の分析なども行い,その特徴に基づいた各セメントの膨張特性の検討を行う.
プレストレストコンクリート梁の載荷実験により,自由膨張に比べ,膨張拘束方向における圧縮強度低下の抑制が示唆されたことから,RBSMによるDEF膨張を加味したメゾスケール数値解析による現象検討と実験との比較を進め,同時に,FEMによってプレストレストコンクリート梁の載荷実験の感度解析を行い,膨張拘束した方向におけるコンクリートの圧縮強度低下量についての数値解析的な検討を行う.

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 2021 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Int'l Joint Research] Universite Gustave Eiffel(フランス)

    • Country Name
      FRANCE
    • Counterpart Institution
      Universite Gustave Eiffel
  • [Journal Article] Investigation of the mechanical behaviour of concrete with severe delayed ettringite formation expansion focusing on internal damage propagation under various compressive loading patterns2022

    • Author(s)
      Joshi Nirmal Raj、Matsumoto Ayumu、Asamoto Shingo、Miura Taito、Kawabata Yuichiro
    • Journal Title

      Cement and Concrete Composites

      Volume: 128 Pages: 104433~104433

    • DOI

      10.1016/j.cemconcomp.2022.104433

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] DEF膨張が生じたコンクリートの圧縮応力下での内部損傷進行の検討2021

    • Author(s)
      松本歩,Nirmal Joshi,浅本晋吾,川端雄一郎
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文集

      Volume: 43 Pages: 227-232

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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