2020 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamics of impact force wave in soil due to rock fall: paradigm shift of rock fall protection by using soils
Project/Area Number |
20H02241
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50271648)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マイクロメカニクス / 落石 / トライポロジ / マルチスケール / 個別要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
画像解析を活用した測定を取り入れた新しい衝撃実験によって、土内部の局所的な変形挙動や伝達応力について、いままで見逃されていた現象の可視化に挑戦した。また、従来のように土を連続体レベルだけで捉えるのではなく、粒子レベル、粒子が連なった粒子骨格レベルといったマルチなスケールで観察し、それらの相互作用から緩衝メカニズムを深掘りした。そのために、個別要素法(以下DEM)解析も準備を開始した。さらに、衝撃力の緩衝挙動を粒子自体の特性が顕著に表れる粒状体としての性質(粒子性)と波として伝播する性質(波動性)の二重性で捉えることを視野に入れた。 従来の落石衝撃実験では構造物が主体であり、載荷に伴う土の密度変化や粒子破砕、粒子間に存在する間隙水の量とその速い移動や表面張力の影響については見逃されてきた。これらは粒状体の力学、地盤力学が得意とするところであり、小型の実験装置であるが、新たに実験方法や測定手法を考案し、多角的な視点から土の緩衝メカニズムの可視化に挑戦した。また、DEM解析により、非円形、非球形の粒子を用い土粒子の滑り・回転や接触力、粒子が連なり応力が集中する応力鎖の発生・消滅、衝撃力の波動挙動の相互作用を定量的に関係付けて説明する準備をした。落石対策工に作用する外力の評価の精度向上、土を利活用した緩衝層の衝撃応答メカニズムの解明、そして、対策工の長寿命化に効果的な補強方法の提案が研究課題である。そのために、大型模型実験・実物大模型実験と数値解析を用いて検討した。 1) 表土の跳ね返り特性に及ぼす落体特性と地盤力学的特性の影響を実験によって検討した。 2) 緩衝層の衝撃力伝達特性に及ぼす地盤力学的特性の影響および相似則の導出を検討開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍であったが、実物大実験や室内実験も計画通りに進めることができた。申請前までの準備状況やポイントと絞った研究企画とウェブを活用した多様なディスカションができたことが進捗に良い影響をもたらすことことができたためと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画については特に変更はなく、今後も計画通りに進める。
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Research Products
(17 results)