2022 Fiscal Year Annual Research Report
Modeling of Gait Induction Mechanism Based on Visually Induced Postural Reflexes as a Fundamental Technology for Human Flow Control
Project/Area Number |
20H02273
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古川 正紘 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (40621652)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歩行誘導 / 視覚誘導性姿勢反射 / 群衆流動 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染予防策として,昨年度まで被験者実験を差し控えていたが,本年度は研究室実験を再開した.一方で,公共空間での実証実験は,研究室実験の進捗を鑑み実施することができなかった.具体的には,研究室実験として視覚誘導性姿勢反射(OKR)の計測を行った.これは歩行時における視覚流動に対する歩行反射計測として実施し,頭部の上下動がもたらす視覚流動の姿勢反射応答ゲインを定量的に測定した.説明変数として,デカルト座標系内ので歩行時の頭部上下動の視覚流動量への反映有無を設定し,その条件下における歩行時の歩行軌跡ならびに頭部動揺量を計測した.3点の障害物を設け,回避運動を含む歩行運動を計測した.その結果,デカルト座標系における頭部の上下動に相対運動として世界座標系に固定されたオプティカルフローを呈する条件下において,より障害物近傍に接近した回避行動が観測された.逆に,頭部上下動に起因するオプティカルフローが選択的に自己運動に追従する条件下において,より障害物との距離を長く維持した回避行動が観測された.すなわち,実験参加者は世界座標系内での頭部上下に起因する成分を,障害物との回避行動戦略における回避距離の決定要素としていることが示され,結果的に歩行歩行の「方位角」の変調効果として観測されたと考えられる.従って,デカルト座標系表現としての世界座標系において,頭部上下動成分の錯覚を生じせしめることはすなわち,障害物への回避行動戦略の変容に貢献する視覚刺激を設計可能であることが示唆された.以上の成果は,研究室実験としての成果ではあるもの歩様誘導モデルの構築を行うという,人間情報工学的な設計論を交通工学へ合流が期待される点で学術的独自性の高い成果である.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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