2022 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of general design method of column base connections subjected to large axial force for mid-to-high-rise wooden buildings
Project/Area Number |
20H02305
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
山崎 義弘 国立研究開発法人建築研究所, 材料研究グループ, 主任研究員 (70644425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 信彦 国土技術政策総合研究所, 建築研究部, 主任研究官 (20806054)
松田 和浩 名城大学, 理工学部, 准教授 (80567397)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 集成材 / 引きボルト / もめ / M-N相関関係 / 支圧強度 / 複合応力 / 摩擦 / 疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
木材は繊維方向に比して繊維直角方向の弾性係数・強度が1/10~1/20も低いという異方性を示すが、異方性を緩和した新しい木質材料(CLT)の登場や、鉄やコンクリート等の異種材料とのハイブリッド化により、繊維直角方向圧縮の弱点が克服された結果、繊維方向圧縮が次なるボトルネックとなった。そこで本研究では、木材の繊維方向圧縮における複合応力の影響、および繰り返し応力の影響等について実験的に明らかにするとともに、中高層化により増大する軸力と同時に曲げモーメントを受ける、過酷な条件下にある柱脚接合部の汎用設計法を提案する。2022年度は、圧縮/引張の交番応力を受ける集成材の強度低下現象を調べた。また、引きボルト式柱脚接合部における曲げと軸力の複合応力下での設計法について検討し、以下の結論を得た。 引きボルト式接合部の座彫部では圧縮縁の損傷後にその部分が引張応力下に転じると、繊維の屈曲部を起点とした引張破壊が生じることが確認されている。座彫部を模した要素実験を行ったところ、圧縮強度の80~90%以上の圧縮応力を事前に経験すると、その後の引張強度が明確に低下(有意水準5%)することを確認した。 また、繰り返し変動軸力と曲げモーメントを受ける引きボルト式柱脚接合部の実大実験を行った。軸力が大きい試験体では、繰り返し載荷により曲げ圧縮で座彫近傍にしわが生じた後に曲げ引張を受けることで、そのしわから引張破壊が生じた。前述の要素実験で見られた現象が実大接合部においても生じることが確認された。 木材の基準強度は信頼水準75%の5%下限値で規定され、その他各種の安全率も見込まれており、座彫部の圧縮縁応力を基準強度以下とすれば実強度の80%ほどには達しないと考えられるが、保証設計においては確率論に基づく検討も必要であることから、本実験結果をもとに安全率を設定することが可能となる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)