2022 Fiscal Year Annual Research Report
Practical realization of human body simulation model for predicting body temperature, blood pressure and blood flow rate
Project/Area Number |
20H02307
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 伴延 東北大学, 工学研究科, 准教授 (20386907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 理恵 東北工業大学, ライフデザイン学部, 准教授 (30466536)
石田 泰之 東北大学, 工学研究科, 助教 (20789515)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 熱環境 / 温熱生理 / 人体シミュレーション / 熱中症 / ヒートショック / 体温 / 血圧 / 血流量 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 不均一環境下における人体モデルの適用性向上:不均一環境特有の生理反応を引き起こす要因として考えられる温冷受容器の感度の部位差および生理反応の局所皮膚温度による修飾効果について文献調査を行い,既往の知見を整理した。これに基づき,被験者実験の条件および実施方法について検討を行い,実験環境の構築と予備実験を実施した。 2. 個人特性パラメータの標準化と個別化:前年度までに整備した非定常環境下における実験結果をリファレンスデータとし,加えて,代謝量・血流量・発汗量の身体各部位または各組織への分配に関する既往文献から得られた知見を考慮し,20歳代の日本人男性を対象とした標準型個人特性パラメータセットの改良を図った。これにより,体温に関して実験結果の再現精度が大幅に改善された。また,年齢および性別による体格および体質の差異に関する文献調査を行った。 3. 循環系モデルの安定性向上:血圧・血流量を予測する循環系モデルは,主要な動脈系を表現する1次元モデルと,その他の末梢循環・静脈系・心肺を表現する0次元モデルから成っている。2020年度には1次元モデルの動脈分岐点での発散防止に関する対策を施しているが,2022年度ではさらなる対策として,1次元モデルの流出境界での発散防止について検討を行った。具体的な発散防止対策としては,局所的な流量保存と圧力-容積関係が成立するように流出境界の圧力と流量を収束計算によって求めるプロセスを導入した。これによって大幅な発散防止効果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間開始時からのCOVID-19流行の影響による遅れが続いている。また,実験装置の故障があり,実験環境の構築に予想以上に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
不均一環境下における被験者実験を実施し,不均一環境下における人体モデルの適用性向上を目指す。さらに,人体シミュレーションの汎用化に向けたアプリケーションソフトの整備を行う。
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