2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of control and management methods for odors in the elderly care environment
Project/Area Number |
20H02316
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Research Institution | Daido University |
Principal Investigator |
光田 恵 大同大学, 建築学部, 教授 (40308812)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 建築環境・設備 / 臭気 / 高齢者介護 / 室内空気質 / 空気環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度に実施した研究の成果は以下のとおりである。 (1)不快感に影響するにおい成分からなる介護環境臭の模擬臭を室内の臭気基準値以上の濃度に調整し、不快原因成分の検討を行った。イソ吉草酸、n-吉草酸が含まれる試料の臭気強度、不快度、非容認率が高く、対策を必要とする割合も高いため、イソ吉草酸とn-吉草酸が介護環境臭の不快原因成分であることが把握された。 (2)介護環境臭の模擬臭の臭気質の変化を確認しながら、各種香料と調合した。臭気質の改善が確認できた模擬臭と香料の混合試料を数種選定し、パネル選定試験に合格したパネルによる臭気質評価を実施した。その結果、Hydroxycitronellalを調合すると、刺激感は改善が認められなかったが、不快度は低下し、容認できる側の評価になった。 (3)高齢者介護における「清拭」「口腔ケア」「おむつ交換」「配膳」「ブランク」の場面の臭気を採取し、悪臭物質の定量分析を行った。その結果、メチルメルカプタンは「おむつ交換」の場面のみで、「n-吉草酸」は「清拭」もしくは「おむつ交換と清拭」の場面でにおいが感じられる濃度(検知閾値)以上検出された。一方、「酢酸」は「清拭」「おむつ交換と清拭」「おむつ交換」「配膳」といった様々な場面で検知閾値以上検出された。これらからメチルメルカプタンの主な発生要因は「おむつ交換」であり、イソ吉草酸、n-吉草酸は「清拭」と考えられるが、酢酸については発生要因が複数あることが把握された。 (4)1m3チャンバー内で、「清拭」を想定してイソ吉草酸を発生させ、給排気位置を変化させたときの臭気の挙動をガスセンサで測定した。また、シトラス調の芳香剤に使用されているD-リモネンの挙動も測定し、両物質の空間での拡がり方の違いを把握した。以上より、臭気対策として芳香剤の設置位置等の検討を行い、換気および芳香剤の使用等による臭気管理手法をまとめた。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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