2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Form of Housing and Streets to Rebuild Social Capital for Child-raising under the Declining Birthrate Ultimate
Project/Area Number |
20H02323
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
木下 勇 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (80251148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 律江 横浜市立大学, 国際教養学部(都市学系), 教授 (00397085)
吉永 真理 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (20384018)
松本 暢子 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (90183954)
寺田 光成 高崎経済大学, 地域政策学部, 特命助教 (30915856)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども / 社会関係資本 / 遊び / 住宅 / 街区 / 道 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は子どもの外遊びと社会関係資本との関連を解き明かすことを目的としている。社会関係資本とは「人間関係の網の目が有している、相互交流・扶助の機能」である。子どもの外遊びとの関係から子どもが育つ社会関係資本豊かな空間形態を探る。当該年度に行なった調査研究は以下の通りである。 1)前年度に企画した配票調査について、対象地の小学校、中学校を通して配票調査を実施した。宮城県仙台市、東京都世田谷区、千葉県松戸市の都市部既成住宅地、東京都多摩市、千葉県松戸市、神奈川県横浜市の都市の計画的住宅地、そして茨城県大子町、静岡市蒲原地区、愛媛県内子町の地方農村中心部の8自治体にまたがり、約4000件の回答数を得て分析を行なった。その結果、平日の外遊び0日という子どもは3-5割いる実態。それから外遊びしている子どもの方が近隣の大人との交流も高い傾向が把握された。 2)調査結果の分析をもとに、子育ちの社会関係資本を再構築する住まい・道・街区の形態に関するパタン・ランゲージを前年度のキーワードからさらに発展させて、作成に着手した。その吟味のための研究討議を重ねて、パタンの名称、空間形態の検討と図化、計画的メッセージ、文章作成を行なった。 3)海外の研究協力者に依頼して、子育ちの社会関係資本豊かな住宅地の事例を収集し、日本での調査結果と照合しながら、緑豊かで、安全に住戸から外遊びに外出できる計画的な住宅地の優位性が示された。ただし一定の子どもの集積が必要である。またコレクティブハウス、コーポラティブハウスも子育ちの社会関係資本において優位性も示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
配票調査は学校を通して実施するために、コロナ禍の影響で実施日がかなり遅れて実施となった。また、コロナ禍の長期化のため、予定していた海外調査が実施できず、スイス、ドイツ、オランダ、英国、スェーデン、フィンランドの海外研究協力者に調査を依頼して実施した。そのための調整に時間を費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
配票調査は対象の学校もコロナ禍でさまざまな学校行事に支障をきたしているために、学校の事情にあわせて柔軟に対応して実施する。海外調査は研究協力者が好意的に引き受けていただいているので研究討議を充実させる。
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