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2021 Fiscal Year Annual Research Report

高齢者施設における生活・介護の質と効率性の均衡関係に関する国際比較研究

Research Project

Project/Area Number 20H02335
Research InstitutionKindai University

Principal Investigator

山口 健太郎  近畿大学, 建築学部, 教授 (60445046)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山井 弥生 (斉藤弥生)  大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (40263347)
井上 由起子  日本社会事業大学, 福祉マネジメント研究科, 教授 (40370952)
石井 敏  東北工業大学, 建築学部, 教授 (90337197)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords特別養護老人ホーム / 個室ユニット型 / COVID-19 / 感染症対策
Outline of Annual Research Achievements

COVID-19による社会的制約の長期化が予想されたため、2020年度後半から一部研究内容を変更し、高齢者入居施設におけるCOVID-19の影響についての研究を行った。2021年度は、COVID-19下における高齢者入居施設の実態調査を行い、感染症に対する高齢者施設の機能について検討した。
調査方法は、アンケート調査とインタビュー調査であり、高齢者入居施設の中でも感染症に対するリスクが高い重度の要介護高齢者が居住する個室ユニット型の特別養護老人ホームを調査対象とした。アンケート調査は、一般社団法人日本ユニットケア推進センターの実地研修施設となっている全65 施設に対して行った。アンケート調査はWEB にて行い、アンケートの配布は2021年3月23日、回答締切りは2021年4月10日とした(回収数50 施設、回収率76.9%)。インタビュー調査は、アンケート調査の中から陽性者が確認された6施設に対して行った。調査方法はZoom によるオンライン形式のインタビュー調査と現地インタビュー調査の2 種類からなる。オンライン調査はCOVID-19 の第三波が拡大していた2021 年5 月上旬から2021 年6 月上旬にかけて行い、現地調査は第五波の緊急事態宣言等が解除された2021 年11 月から12 月にかけて行った。インタビュー対象者は、施設管理者および現場職員等である。
上記の調査の概略を述べると、特別養護老人ホームでは職員の感染症対策は十分に実施されていたが、入居者の多くは認知症を有しており、マスクの着用が困難であった。また、家族の面会は制限されていたが、看取り時の面会は感染症流行下でも実施されていた。 陽性者発生時のゾーニングは夜間の職員体制を基準とした2ユニット単位となっており、感染エリアに外部からアクセスできるベランダが有効活用されていた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2021年度に計画していた調査は滞りなく実施することができた。国内の高齢者入居施設に対してアンケート調査とインタビュー調査を実施し、感染症対策の実態を明らかにした。COVID-19により施設同士の情報交換が途絶える中、本研究の結果は他施設の感染症対策や陽性者発生時の隔離方法についての貴重な情報となることから、調査協力団体のホームページ、専門雑誌(日本医療福祉建築協会協会誌、日本建築衛生管理教育センター機関紙 ビルと環境)を通じて広く周知を行った。また、研究結果については建築学会大会や建築学会傘下のウイズ/アフターコロナに適応する建築・都市に関する特別調査委員会にて報告を行い、建築学分野における高齢者入居施設のCOVID-19への対策に反映させてきた。
また研究開始当初(2020年4月)に予定していた国内外での調査については、COVID-19が収束する兆しが見えないことから、最終年度となる2023年度に持ち越すこととした。

Strategy for Future Research Activity

COVID-19下における個室ユニット型施設の実態については、アンケート調査、ヒアリング調査から詳細に把握することができた。個室ユニット型施設では、個室であることにより陽性者発生時の隔離が行いやすく、ユニットという空間の区切りがあることによりゾーニングも行いやすくなっていた。これまで個室ユニット型については、入居者の生活展開および個別ケアの点から検討が行われてきたが、感染症対策という点からも一定の効果があると推察される。これらの効果については本研究で取り扱うことはできないが、COVID-19が収束した後に大規模な調査を行い、検証す必要があると考える。
また、2020年度、2021年度はCOVID-19の感染力も高く、施設への訪問や、海外渡航が困難であったが、2022年度は現地調査の可能性が広がっていた。そこで2022年度は、国内の先進事例に対するインタビュー調査および北欧諸国の実態調査を実施することとした。

Remarks

研究成果については調査協力団体のHPを通じて公表
https://www.unit-care.or.jp/wp-content/uploads/2022/04/COVID19COVID-19下における暮らしの継続と感染症対策-個室ユニット型施設を対象として-1.pdf
タイトル COVID-19 下における暮らしの継続と感染症対策-個室ユニット型施設を対象として-

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Journal Article (2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 高齢者施設におけるCOVID-19対策の実態2022

    • Author(s)
      山口健太郎
    • Journal Title

      ビルと環境

      Volume: 179 Pages: 12-22

  • [Journal Article] 高齢者施設における感染症対策と動線計画2022

    • Author(s)
      山口健太郎
    • Journal Title

      医療福祉建築

      Volume: 215 Pages: 6-7

  • [Presentation] COVID-19 に対する高齢者居住施設のゾーニング方法および動線計画2022

    • Author(s)
      山口健太郎,磯野綾,石井敏,井上由起子,斉藤弥生
    • Organizer
      日本建築学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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