2020 Fiscal Year Annual Research Report
Complete clean-up technology of marine diesel engine emission using plasma hybrid processing
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20H02374
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大久保 雅章 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40223763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 智之 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00326274)
山崎 晴彦 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10780900)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 舶用機関・燃料 / 環境技術 / ディーゼルエンジン / プラズマ / 排ガス発生制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は排気PM,NOx,CO2除去に関する以下の研究を実施した。セラミックディーゼル微粒子フィルタ(DPF)やプラズマ装置に捕集された微粒子の,非熱大気圧プラズマによる新規な燃焼再生方式を舶用重油燃料駆動ディーゼルエンジンに対して実証,最適化する。この方法では,低温プラズマで励起されたNO2,オゾンや負イオンラジカルクラスタを利用して,ディーゼル微粒子を,低温で燃焼除去するものである。舶用ディーゼル排ガスのPMはDry Soot, SOF(可溶性有機物), HCs(炭化水素状粒子)が含まれ,プラズマ反応は未解明である。実施内容は以下の通りである。 1.リアクタの最適化:DPFハニカム内部や集塵装置内で非熱プラズマを形成するのに適した電極構造をもつ,プラズマリアクタを何種類か試作し,内部の放電状態の観測(写真,ビデオ撮影)を行った。 2.プラズマパラメータ計測:プラズマの電子温度Te,電子数密度Neの計測を行う。バリア種類,厚さの影響,ハニカム存在有無,ガス種(水分,酸素,CO2等の影響)を計測ならびにシミュレーションで検討した。 3.直接再生実験:1, 2の結果を基礎として,現有の高電圧集塵プラズマ分解装置装置 (20 kV, 1 kHz) により非熱プラズマをリアクタ内部に発生させ,コンパクトな装置によりPMを完全燃焼する技術の確証実験とDPF再生時間の短縮(1/20)を目指した研究を行った。 4.非熱プラズマの数値シミュレーションと実験的検証:Te, ne,電離状態の解析をESI Group社のCFD-ACE+を使用し,シミュレーションを行った。完成した数値モデルにより,新規有用プロセスの開拓と実験的検証を行った。今年度は半乾式プラズマケミカルプロセスによるNOx除去に関するシミレーションを行いNOx処理に関する成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究項目は,(1)リアクタの最適化,(2)プラズマパラメータ計測,(3)直接再生実験,(4)大気圧非熱プラズマの数値シミュレーション,(5)半乾式プラズマケミカルプロセスNOx除去シミレーション,(6)プラズマ処理連続実験,の6つであるが,(2)を除き今年度もひととおりの試験,解析を実施することができた。(2)に関しては今年度は数値シミレーションを中心にした解析を実施した。当初の計画通り,不足分を来年度以後も十分に行っていく。また,成果の公表にもさらに力を入れ,大型プラズマ装置排ガス処理に関する解説論文の出版を準備しており2021年度中に投稿を予定している。(6)の実験に関しては,2020年度中は希ガス脱着を利用し詳細な性能試験を実施し分析を終えた段階である。試験を継続し,装置の改良を実施し,来年度にさらに高い性能が実証でき,研究を完成させるような研究計画を作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き,前期(1)~(6)の実験,解析ならびにシミュレーションを継続して推進する。大学のラボ実験やシミュレーション研究を行う上での問題点 は特に発生していない。研究期間中に,企業内に設置している大型の船舶ディーゼルエンジンあるいは燃焼装置での試験の実施や実船試験などを実施すべく,関 連企業に提案,調整,打ち合わせを行っている。大学でのラボ試験が成功裏に終われば,これらの大規模実証試験の実施もスムーズに実現できると考えている。
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