2020 Fiscal Year Annual Research Report
Counter-rotating Turbine for Wave Energy Conversion with High Robustness against Sudden Fluctuations in Wave Power
| Project/Area Number |
20H02377
|
|---|
| Research Institution | Matsue National College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
高尾 学 松江工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00332057)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木上 洋一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (50274486)
Alam Ashraful 松江工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60759819)
奥原 真哉 松江工業高等専門学校, 実践教育支援センター, 技術職員 (90835779)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | 波力発電 / 振動水柱型 / 衝動タービン / 二重反転タービン |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
波力発電用二重反転衝動タービンの好適な翼列形状を選定するため，当該年度は次の通り研究を実施した．
①供試タービンの設計 本研究では，後述のタービン性能試験装置におけるケーシング内径が240mmであることと，従来の研究で提案されている本タービンの好適形状を考慮して，供試タービンは，翼先端直径239.2mm，翼先端すき間0.4mm，ハブ比0.7とした．そして，3次元CFDソフトウェア（Cradle SCRYU/Tetra）を用いたタービン性能解析により，本研究で使用する供試タービンを次のように設計した．ロータは円弧と楕円の一部を組合せた翼型を採用し，弦長43.2mm，弦節比2.02，入口・出口角70°とした．案内羽根は円弧と直線を組合せた翼型を採用し，弦長56.0mm，弦節比1.75，設定角30°とした．また，2列のロータ間に設置する中間羽根には，羽根前縁での流れのはく離の抑制と羽根間の流動状態改善のために考案したS字型中間羽根を採用し，弦長21.6mm，弦節比1.15，設定角65°厚み比0.037とした．
②供試タービンの製作 項目（１）の設計に基づくS字型中間羽根を有するタービンおよび，性能比較を目的とした直線型案内羽根を有するタービンと中間羽根なしのタービン，合わせて3種類の供試タービンを製作した．
③定常流におけるタービンの性能試験 送風機とよどみ室で構成される低速風洞とタービン性能試験装置を用いて，項目（２）で製作した供試タービンの定常流におけるタービン性能を把握するための試験を開始した．この試験では，一定速度で回転しているタービンに定常流を流入させ，タービンの出力トルク，回転数，タービン前後の圧力差，流量を測定し，流量係数に対するトルク係数，差圧係数および効率を算出する．この試験は，S字型案内羽根の翼型や弦節比などを変化させて，次年度の9月まで実施予定である．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「定常流におけるタービン性能試験」の実施期間は，年度を跨いで当該年度の2月から次年度の9月までの計画である．現時点ではその性能試験が同期間内に終了する見込みであり，したがって，本研究の進捗状況は概ね順調であると考えている．
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究計画調書に記述した通り，次年度はまず「定常流におけるタービンの性能試験」を着実に遂行することで，得られた結果から本タービンの基本性能を把握するとともに，本タービンの設計法を確立する観点から，供試タービンの設計時に採用したCFD解析の妥当性を確認する．
加えて，その試験後に予定している「周期的往復気流におけるタービン性能予測」の結果が良好な場合，実際の洋上での発電装置を想定して，本タービンと振動水柱型波力発電における一次変換装置である空気室を組合せた波浪水槽を用いた実証試験の実施を検討する．
|
