2021 Fiscal Year Annual Research Report
Multidisciplinary studies of lightning for the disaster mitigation on the summit of Mt. Fuji
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20H02419
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
鴨川 仁 静岡県立大学, その他部局等, 特任准教授 (00329111)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 雷 / 雷雲 / 富士山 / 豪雨 / 放射線 / 大気電場 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年はコロナ禍ゆえ富士山頂での夏季観測は行われなかったが、2021年は規模を縮小した形で夏季観測が実施された。特質すべき観測的成果は、2つあった。 1) 2021/8/18に観測地点となる旧測候所に超直近落雷が生じた。その時、雷雲起源の高エネルギー放射線が落雷直前まで検知されたこと、落雷起源の高エネルギー放射線は検知されなかったことがわかった。 2) 2021/8/30に山頂から埼玉県で発生した積乱雲からブルースターターをカラー撮影ができた。このイベントにおいては、首都圏における光学観測や落雷位置評定観測などと多種の観測と連携ができた。 以上これら2つの成果は現在解析中で、今後学術論文としてまとめる予定である。また、2020年に購入をすすめた雷放電路観測装置LIVEであるが、2021年冬季に冬季雷検出を目的とした試験運用を行った。現在このときに取得されたデータを解析しており、装置、ソフトウェアに問題がなければ、2022年夏季には首都圏に配備し、富士山頂からの光学観測と合わせて観測を行う予定である。 2021年度の成果報告としては一般向け雷の書籍、論文業績として2件出版を行った。書籍については、富士山で取得できた高高度放電発光現象、落雷写真、避雷針写真など多数の成果を掲載した。論文業績の1つについては富士山頂と山麓間の送電線に流れる雷電流、雷放電誘導電流の研究であり、長基線による送電線を用いた新たな雷研究の手法を提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書で予定していた内容はほぼ遂行できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年には、夏季観測を大掛かりに富士山頂っで実施し、また雷雲下の観測網として首都圏に雷放電路観測システムを配備する予定ダル。
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Research Products
(3 results)
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[Book] 雷の疑問562021
Author(s)
鴨川 仁、吉田 智、森本健志
Total Pages
238
Publisher
成山堂書店
ISBN
4425983912