2022 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism elucidation and control of efficient release of healing agent in self-healing coatings containing nanofibers
Project/Area Number |
20H02485
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
矢吹 彰広 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (70284164)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 朋久 神戸大学, 先端膜工学研究センター, 教授 (50284162)
李 志河 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (90809584)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 自己修復 / ナノファイバー / コーティング / 腐食 / 放出 / 防食 / 金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ナノファイバー含有自己修復性コーティングについてナノファイバーとポリマー界面におけるナノ空間の修復剤の物質移動に関して,吸水,脱着,溶解,拡散の解析による機構解明とその放出制御を目的としたものである。令和4年度は,以下の取り組みを行った。 1. 実験による修復剤の拡散放出挙動の解明:ポリマーにはエポキシ樹脂,修復剤としてオレイン酸ナトリウム,セルロースナノファイバー,放出制御用添加剤として各種の短鎖カルボン酸を用いた。これらを混合したポリマーコーティングにおける拡散放出挙動について分析を行った結果,短鎖カルボン酸としてプロピオン酸を用いた場合に修復剤の放出量が増加することが分かった。 2. 数理計算的アプローチによる修復剤の拡散挙動の解明:ポリマーとナノファイバーに界面における修復剤の拡散の分子動力学シミュレーションにはMaterials Studioを用いた。計算の結果,オレイン酸ナトリウムはナノファイバーおよびポリマーに吸着し,亜硝酸ナトリウムは有機修復剤と比較して高い拡散係数を持つことが分かった。 3. 自己修復コーティングの電気化学的評価:セルロースナノファイバーに修復剤を担持させた後にポリマーに混合し,鋼板にバーコータで塗布し,欠陥を付与し,腐食液中で電気化学測定を行い,腐食抵抗の経時変化をモニタリングした。有機系修復剤としてオレイン酸ナトリウム,放出制御用添加剤として各種の短鎖カルボン酸を用いた。無機系修復剤として亜硝酸ナトリウムを用いた。短鎖カルボン酸としてプロピオン酸を用いた場合にオレイン酸ナトリウムを添加したコーティングでは自己修復性の向上が確認された。さらに,修復剤放出層を2層構造にし,1層目に亜硝酸ナトリウムのみ,2層目にオレイン酸ナトリウムとセルロースナノファイバーを添加したコーティングでは高い自己修復性を持つことが分かった。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)