2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H02554
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
夫 勇進 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (00350489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 航之 山形大学, 大学院基盤教育機構, 助教 (50823556)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 量子ドット / 半導体ナノ結晶 / 自己集合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、コロイド半導体量子ドット(QD)の表面配位子の種類や濃度により、粒子配列様式および量子ドット間の電子状態カップリングの方向を制御し、低次元(1次元)ミニバンドの形成を目指す。前年度に引き続き、新規環状配位子による連結方向・距離を精密に制御したQDの低次元超構造の作製を検討した。環状配位子は、その特異な構造から多点配位効果による強固な結合、幾何学的制約による球状粒子表面への選択的修飾および環サイズに対応した粒子のサイズ選択性といった一般的な直鎖配位子とは異なる機能を秘めている。環状配位子の選択修飾により、QD連結方向の制御、側鎖基はQD間の連結距離の制御が期待される。本年度は合成した様々な環サイズを有する環状化合物ライブラリーを用いてQDへの表面修飾条件を検討した。配位子の環サイズとQDのサイズ比とQDの形状が配列様式に与える影響を検証した。その結果、球状QDにおいてサイズ比1で1次元様に配列すること、立方体QDにおいて適切な環サイズを挿入により長周期配列を実現できることがわかった。また、ディップコーティング方式によりペロブスカイトQD (PeQD)積層膜作製の最適条件を検討した。下地として2級アミンを有する水溶性薄膜を作製し、引き上げ速度の変化により、PeQD単膜の面内密度が制御できることを見出した。その後、架橋分子としてジチオール溶液への浸漬とPeQD分散液への浸漬を繰り返した交互積層膜を作製することに成功した。ここで、架橋分子の鎖長によりPeQD間のカップリング強度を制御できることを見出した。小角X線回折、試料断面の電子顕微鏡観察、吸収ピークのエネルギーシフトから、面外方向への1次元ミニバンドの形成を明らかにした。フォトルミネッセンススペクトル、発光寿命、およびそれらの温度依存性からPeQDの3次元集合体内における1次元ミニバンドの発光メカニズムを解明した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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