2022 Fiscal Year Annual Research Report
金属担持有機構造体を基盤としたカスケード型CO2還元系の開発
Project/Area Number |
20H02568
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神谷 和秀 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (50716016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 和至 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90846437)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CO2電解還元 / 単一原子電極触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ガス拡散電極(GDE)を用いたガス状CO2の直接電解に関する研究が活発になりつつある。しかし、GDE上で高回転頻度で駆動する電極触媒は金属銅など一部の材料に限られ、高い反応選択性と高速反応を両立できる新規触媒材料の開発が喫緊の課題である。特に、GDEを用いたガス状CO2電解においては、ミクロな分子レベルの構造だけでなく、マクロなパラメータである粒子径や粒子間空隙の密度や大きさなどが、反応速度・選択性を決定する極めて重要な因子となる。しかし、電極触媒の分子構造を変化させた場合、多くの場合同時にマクロ構造が変化してしまう。そのような背景から、ガス状CO2の高速電解に対して、マクロ構造が変化せず触媒表面反応性のみを制御できる材料が求められる。我々はこれまでに多孔性高分子材料である共有結合性トリアジン構造体の細孔内に金属活性中心がドープされたM-CTFが、その中心金属種に由来した多様な選択電極触媒能を示すことを見出してきた。母骨格は変えずに活性中心のみを変更できる本材料はガス状CO2の高速電解に好適であると考えられる。 実際にNiやCoを担持したCTFはCO2をCOへと150 mA/cm2以上の電流密度で還元できることを見出した。さらにSnを担持した場合は100 mA/cm2超える電流密度でギ酸の生成が確認された。これらのガス状CO2電解の還元特性は反応中間体の吸着エネルギーの強度と相関があることが第一原理計算より明らかになっている。さらに、銅原子を担持した場合、CO2は全く還元しなかったが、COを選択的にC2+化合物へと還元できることを見出した。 これらはM-CTFがガス状CO2の選択高速還元のプラットフォーム材料であることを示す成果である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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