2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of microphysiological systems for evaluating inflammation
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20H02595
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
小島 伸彦 横浜市立大学, 理学部, 准教授 (90342956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
降幡 知巳 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80401008)
西川 昌輝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (40843149)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 好中球 / MPS / 骨髄細胞 / migration |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、3D環境下での好中球の挙動をトラッキングすることが予想以上に難しいということが判明したことをうけ、2D環境下での好中球の自動トラッキング技術について開発を行った。これは、血球計算盤を改造した器具に好中球を封入し、種々の刺激を与えた際の好中球の移動を市販のハイコンテントアナライザーを用いて、解析するというものである。これによって、総移動距離であるTotal distanceとともに移動の始点と終点の距離を示すNet distanceを算出することが可能となった。炎症を惹起することが知られる因子に対する好中球の移動を検証した。 臓器モデルスフェロイドのバリエーションとしてヒト近位尿細管上皮細胞(RPTEC)のスフェロイド、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)のスフェロイド、ヒトケラチノサイトのスフェロイド、ヒトメラノサイトのスフェロイドの作製を行った。それぞれのスフェロイドが作製可能であった。特に、RPTECは細胞外マトリックスの有無によって性状がことなること、HUVECも平面培養と比べて炎症応答性が変化することを見出した。 スフェロイドの形態の良し悪しを判定するためのAI評価技術を開発した。スフェロイドの形状について「よい」「悪い」をあらかじめ教育することによって、自動で形状の評価ができることが示された。 3D環境下での好中球の動きを追跡する取り組みを行なってきたが、研究が予想以上に遅れることとなった。一部の予算を次年度に繰り越して、引き続き追跡方法の開発を進めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞のmigrationを計測する技術について、平面での追跡は自動的にできるようになったが、3Dでの追跡手法を確立できず、最終年度へと繰り越すこととなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
メチルセルロース内に3次元的に分布する好中球を自動的に追跡する方法を確立する。また、各種の臓器モデルスフェロイドや疾患臓器モデルスフェロイドを好中球と共培養することで、炎症等の状態を好中球で推測できるようなシステムの開発を目指す。
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