2022 Fiscal Year Annual Research Report
Scientific understanding of long-term corrosion of HLW glass by corrosion tests with Si-isotope
Project/Area Number |
20H02668
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲垣 八穂広 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80203199)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高レベルガラス固化体 / 地層処分 / 性能評価 / ガラス溶解・変質 / 速度論的評価 / マイクロチャネル流水試験 / Si-29同位体 |
Outline of Annual Research Achievements |
高レベル放射性廃棄物の地層処分では数万年以上の超長期にわたる安全性能を信頼性を持って評価する必要がある。このような超長期の性能は直接的には評価できないため、工学的な評価に加えて現象の充分な「基礎科学的理解」とそれに基づくモデリングが必要不可欠となる。「ガラス固化体」は廃棄物をホウケイ酸ガラス中に固溶・固定化した廃棄体であり、地層処分においては放射性核種移行抑制の第一障壁として超長期にわたり核種を閉込める役割を担うことから、地層処分の性能評価の信頼性向上にはガラス固化体性能の「基礎科学的理解」の拡充が必要不可欠である。 本研究では「ガラス固化体」の超長期にわたる放射性核種閉込め性能について、より現実的で信頼性の高い評価を行うための「科学的基礎」の確立を目的とした。信頼性の高い評価にはガラス溶解・変質機構の充分な理解に基づく速度論的評価が必要不可欠であるが、これまでの研究では実験的制約等により充分な評価に至っていない。そこで本研究では、新しく開発した「マイクロチャネル流水試験法」および「Si-29同位体」を用いてガラス溶解/変質試験を実施し、超長期の反応に対応するシリカ(SiO2)溶存溶液条件を含む様々な環境条件でのガラス溶解/変質挙動を精密に測定評価した。それらの結果をもとに超長期ガラス溶解の機構理解を含む速度論的評価を行った。その結果、ガラス固化体の溶解速度がこれまでに提案されているシリカの一次溶解則に基づく溶解速度式に従わないことを具体的な実験結果を示して明らかにした。また、ガラスの溶解速度は溶液pHによって複雑に変化することを示し、ガラス溶解機構が中性から弱アルカリ性条件と弱酸性条件で異なることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)