2022 Fiscal Year Annual Research Report
Control of branching ratio of reaction products by regulating the orientation of reactive complex in the transition state
Project/Area Number |
20H02691
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蔡 徳七 大阪大学, 大学院理学研究科, 講師 (20273732)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 分子配向制御 / 分子のアライメント制御 / 光解離 / 遷移状態 / 直接解離 / 二次的生成過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は分子の配向状態を規定した状態で化学反応を開始し、競争的に生成する多様な反応生成物の反応分岐比を制御することを目的としている。今年度、我々はCF2ClCHICl分子の配向状態を六極不均一電場と均一電場により実験室系に対し状態選別することに成功した。瀬尾瀬汚物の散乱分布はレーザー多光子イオン化法と二次元画像処理法を組み合わせることで計測した。競争的に生成するヨウ素(I)原子と塩素(Cl)原子の散乱分布及び相対強度比をスピン軌道状態の細部まで選別しそれぞれ計測することに成功した。 結果として、I原子生成の散乱分布の詳細な解析から、分子が光吸収した後、直接解離により生成することが分かった。分子を配向制御したベクトル相関の研究結果から、光を吸収する遷移モーメントの方向がC-I結合軸に平行であることを実験的に決定した。I原子生成の量子収率は0.9であることが分かった。 一方、基底状態のCl原子の散乱分を詳細に解析したところ、親分子からI原子が解離したのち、内部エネルギーが大きなCF2ClCHCl・ラジカルからC-Cl結合が解離して生成する二次的な生成であることを明らかにした。同時に、Cl原子はスピン軌道基底状態のI原子から生成する場合、CF2ClCHCl・ラジカルから短寿命で生成するが、スピン軌道励起状態のI*生成を伴って生成する場合、Cl原子は長寿命のラジカルから生成していることが明らかとなった。これは生成するI原子とCl原子間で相関があることを示す。スピン軌道励起状態のCl原子の検出はできなかった。この結果は、励起状態Cl原子の生成確率が極めて小さいためであり、I原子生成と相関を持たないためである。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|