2022 Fiscal Year Annual Research Report
Strategic Molecular Design Aiming at Streamlined Chemical Transformations
Project/Area Number |
20H02746
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
熊谷 直哉 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (40431887)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 触媒 / ホウ素 / グリーンケミストリー / キノリン / 金属クラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,従来型の触媒設計から脱却し,抜本的な新奇構造デザインが具現する新奇機能創発アプローチをとることで,反応の超高率化を実現し各種分子変換に最高解を提供することを目指す。本年度は,1,3-Dioxa-5-Aza-2,4,6-TriBorinane(DATB)の合成法の刷新に至った。新規B-スピロ型中間体を新たに設定することで,4工程かかっていた従来法に比して2工程でカラムクロマトグラフィーフリーでの安価かつスケーラブルな合成法の確立に成功した。さらに本手法により,これまで合成不可能だった各種置換基を導入した誘導体の合成が可能になり,触媒活性の向上のみならず,多機能型触媒としての再開発へと繋がりうる成果と言える。また,新たに構築に成功したO-B-N-B-Oフラグメントからなる開環型の分子は,閉環型DATBに匹敵する触媒性能を有することから,O-B-N-B-Oフラグメントが活性本体であるという傍証を得るに至った。前年度より進めている立体型キノリン3量体oxa-TriQuinoline(o-TQ)は,Cu(I)錯体が有力なカルベン発生触媒として機能することを新たに見出した。特に,トリフルオロメチルケトン由来のスルホニルヒドラジンより発生する求電子的カルベンはアミンと反応しgem-ジフルオロエナミンを与えることがわかった。本触媒反応は特殊なトリスピラゾリルボレート配位子とAg(I)から成る触媒でのみ報告されている反応であり,o-TQ/Cu(I)錯体は安価に実施できる代替法として有力である。今後,o-TQがピアノスツール型3座配位子として様々な触媒反応へ展開できる足がかりを得ることに成功した。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(25 results)