2020 Fiscal Year Annual Research Report
Develpoment and evaluation of highly durable and active electrocatalyst for fuel cell based on the controlling the interface between support and noble metal
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20H02839
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
柿沼 克良 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (60312089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 誠 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10526734)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 固体高分子形燃料電池 / カソード / 電極触媒 / 酸素還元活性 / ナノ粒子 / 酸化物 / ナノアーキテクト二クス / 耐久性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて様々なモビリティへ固体高分子形燃料電池(PEFC)の応用が求められつつある。長い航続距離と高い耐久性が求められる商用車等では、PEFCスタックの冷却器出口にて120oC程度まで温度が上昇すると予想され、セル・スタックの高温作動への対策が必要となる。本研究はそのような高耐久と高活性を両立する電極触媒の基礎物性の解明と触媒設計指針の確立を目標にしている。本年度は、セラミックナノ粒子としてSnO2を代表とする新規な担体の設計に成功すると共に、担持Ptの配向性と担持状態を制御する方法を確立し、新規な触媒合成に成功するという大きな意義を見だした。具体的にはSnO2系ナノ粒子担体の微細構造(融着連珠構造)、Pt-担体界面構造(配向性)、電子構造及びPtの微細構造(ナノロッド化:Ptnanorod)を制御することで、市販Pt/CBより高い電気伝導度を発現しつつ、Ptnanorodを(111)面にて優先的に成長させることに成功した。SnO2系担体上のPtnanorodにてOHの吸着力の低下を示唆するDFT解析の下、電気化学測定にてその仮説を検証して、酸素還元活性の向上に向けた表面化学の新たな知見を見出した。その結果、従来は合金触媒が必須であった電極触媒に対して、従来より3倍以上の触媒活性と1000倍以上の耐久性を有する新規触媒をPtにて世界で始めて見出した。この触媒設計指針はナノアーキテクト二クスによるものであり、触媒設計に関する新たな学術体系を構築するところに意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目にて、従来より3倍以上の触媒活性と1000倍以上の耐久性(いずれも目標値にほぼ到達)を有する新規触媒をPtにて世界で始めて見出すと共に、その学術的基礎となる界面設計、電子輸送特性そしてナノ粒子の微細構造制御技術を見出している。ナノアーキテクト二クスに基づく触媒設計に関する新たな学術体系のベースも構築しつつあることから、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
Ptナノロッドの高度構造制御及び触媒活性を更に向上させる新規担体の構築を進める。これら知見を総合し、最終的に燃料電池用新規触媒の設計指針及びそのベースとなる学問体系の構築を目指す。
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Research Products
(13 results)