2021 Fiscal Year Annual Research Report
最適化小分子プローブによる内在性タンパク質の超解像マッピング技術の開発
Project/Area Number |
20H02875
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅沼 大祐 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10611204)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超解像イメージング / ケミカルプローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
提案する超解像マッピング技術の開発のため、これまでα-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メソオキサゾール-4-プロピオン酸(AMPA)型グルタミン酸受容体を可視化対象とした小分子プローブの開発を行ってきた。超解像マッピングへの応用に向けて一分子蛍光イメージングによる実験評価系を構築して基礎的な検討を行ったところ、対象分子の一分子蛍光観察においてプローブの非特異的な染色が主な問題となることが明らかとなった。蛍光イメージングのシグナル・バックグラウンド比を向上させるため、小分子プローブを構成する色素についてスクリーニングを行い、新規のプローブの特性評価を進めた。また、本研究では提案する設計原理によるプローブ開発の汎用性を明らかにすることも目標としており、他の機能性タンパク質を対象にした小分子プローブの開発を開始した。機能性タンパク質との複合体の構造情報について既知のデータベースを参照して小分子リガンドを選定し、さらにリガンド構造と機能性タンパク質の結合を阻害しないように機能性スペーサーと蛍光色素を組み込んだ小分子プローブの候補を設計して合成開発を行った。培養細胞に候補プローブを負荷して蛍光イメージングにより分子特性を検証したところ、余剰のプローブを洗い流すことなく可視化対象とする機能性タンパク質を高いシグナル・バックグラウンド比で蛍光染色できることが分かった。最終年度となる次年度において提案する超解像マッピングの実現を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究第2年度に設定した目標を達成したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、これまでに開発した小分子プローブを超解像イメージングに応用し、問題点を洗い出してプローブの分子設計や染色・観察条件にフィードバックすることでブラッシュアップを図り、内在性の機能性タンパク質の超解像マッピングを可能とする提案技術を開発する。
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Research Products
(2 results)