2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular basis of ancestral sulfur relay system
Project/Area Number |
20H02901
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
秀瀬 涼太 神戸大学, 先端バイオ工学研究センター, 特命准教授 (90610866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鴫 直樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20392623)
大平 高之 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90727520)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ユビキチン様タンパク質 / 硫黄転移 / 好熱性アーキア / モリブドプテリン |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチン様タンパク質(Ubl)は、生命維持に必須な生体分子であるモリブドプテリン(MPT)やtRNA硫黄修飾(5-メチル-2-チオウリジンなど含硫tRNA)など含硫化合物生合成の硫黄転移キャリアータンパク質として知られている。大腸菌などバクテリアは複数種類のUblを持ち、各Ublは個別の含硫化合物生合成に機能特化している。一方で、好熱性アーキアにおける個々のUblの生理的機能は不明である。好熱性アーキアThermococcus kodakarensisはユビキチン様タンパク質Ubl(TK1065, TK1093, TK2118)を持つ。2023年度は、T. kodakarensisのMPT生合成におけるUblの機能を、Ubl遺伝子欠損株(tk1065欠損株, tk1093欠損株, tk2118欠損株, Ubl全欠損株)を用いて解析した。 元素状の硫黄を含む培地または含まない培地でT. kodakarensisを培養した。MPTを介して合成されるWCo(タングステンコファクター)含有酵素の活性を調べた。元素硫黄を含む培地で培養した場合、各Ubl欠損株のWCo含有酵素(AOR, アルデヒドフェレドキシン酸化還元酵素;FOR, ホルムアルデヒドフェレドキシン酸化還元酵素)活性は野生株のそれらと比べて同等であった。一方で、硫黄を含まない培地で培養した場合、各Ubl欠損株のWCo含有酵素活性は野生株のそれらと比べて減少した。次に、細胞のMPT含量を調べるためにT. kodakarensis細胞を酸処理し、得られた酸抽出物をLC-MS/MS解析に供した。この結果、元素硫黄を含む培地の場合、野生株のMPT含量と比べて各Ubl欠損株及びUbl全欠損株のそれは同等であった。一方で、元素硫黄を含まない場合、各Ubl欠損株及びUbl全欠損株のMPT含量は野生株のそれと比較して減少した。以上の結果より、T. kodakarensisが持つUblは、MPT生合成に重要であることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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