2022 Fiscal Year Annual Research Report
菌根共生を制御するKAI2受容体リガンドの同定とその共生制御機構の解明
Project/Area Number |
20H02925
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
秋山 康紀 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (20285307)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | KAI2リガンド / カリキン / ストリゴラクトン / ミヤコグサ |
Outline of Annual Research Achievements |
KAI2リガンド (KL)は、KAI2受容体を活性化する未知の内生ホルモンの仮称である。KLは、発芽や葉・根の形態形成、干ばつなどのストレス耐性、そしてアーバスキュラー菌根菌との共生の調節など多様な役割を担う。前年度に引き続き、本研究では、ミヤコグサKL経路変異体の根滲出物からKLの単離同定を目指した。KL活性の検出には、KAI2シグナル活性化によって誘導されるDLK2の遺伝子発現を指標としたバイオアッセイを用いた。前年度までに、ミヤコグサkai2a変異体の発芽種子抽出物をソースとして、KL候補ピークを1つ特定している。水耕栽培して得られる根滲出物からも、発芽種子抽出物由来と同じ候補ピークに加え、もう一つのKL候補ピーク特定している。これら2つの候補ピークのうち、片方は、酵母ツーハイブリッド(Y2H)アッセイにおいてミヤコグサKAI2aとSMAX1との相互作用を引き起こす活性を示したことから、真のKLであると考えられた。今年度は、この真のKLが含まれる候補ピークのさらなる精製を行った。各種HPLCカラムを用いて分離条件を検討したところ、候補ピークをさらに複数のピークに分離できた。それぞれのピークについてDLK2アッセイやY2Hアッセイを行ったところ、比活性の大幅な低下や活性の消失が起きていた。DLK2発現はKL経路以外でも誘導されることがあるため、特異的にKL活性を検出できるY2Hアッセイのみを用いるようにした。Y2Hアッセイによる活性物質の精製では、精製初期には特定の画分に活性が見られるものの、さらに精製を進めていくと、相対活性(比活性)の低下と広範囲の画分に活性が検出される状況に陥り、KLの単離に到ることはなかった。このようなトリッキーなクロマト挙動を示す要因や原因を解析し解決することによりKLの単離は可能になると思われる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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