2022 Fiscal Year Annual Research Report
Cloning and utilization of sink-source related genes toward increasing rice yield potential
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20H02972
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Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences |
Principal Investigator |
高井 俊之 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (40547725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 均 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 研究領域長 (30355565)
黒羽 剛 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (50415155)
谷口 洋二郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 上級研究員 (50462560)
大井 崇生 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (60752219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | イネ / 収量ポテンシャル / シンク・ソース能 / GPS7 / MP3 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題1:MP3については論文化を進め、国際誌The Plant Journalに論文が受理・出版された。 GPS7については、光合成能を向上させる要因として、葉肉コンダクタンス(gm)を出穂期の止め葉で計測したところ、NIL-GPS7がタカナリよりもgmが高い傾向が見られたが、顕著な差ではなかった。GPS7は最高分げつ期以降で光合成能に効果を発揮するため、gmの顕著な差を得るために、出穂期前の生殖生長期で測定する必要性が考えられた。また、gmに関わる葉身の内部形態を観察するために、予備的にNIL-GPS7とタカナリの止め葉の葉身切片をCTスキャンしたところ、NIL-GPS7の葉身がタカナリよりも厚い傾向を観察した。 課題2:NIL-MP3とNIL-GPS7の交雑後代から、両者が集積したNIL-MP3+GPS7を選抜した。 課題3:NIL-GPS7とタカナリを栽培試験に供試し収量調査を行ったところ、NIL-GPS7がタカナリよりも収量が高い傾向が見られたが有意ではなかった。収量差をしっかり得るためには、複数年の栽培試験が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MP3については、論文として成果を纏めることができた。 GPS7については、光合成能を向上させる要因を明らかにするために、次年度に再現性の確認が必要であるものの、その要因に迫りつつあるため、本研究課題は計画通りおおむね順調に進捗していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1:GPS7については、光合成能を向上させる要因として、gmの関与が示唆されるデータを取得できた。その関与をより明確にするために、GPS7の効果が大きく発揮されると考えられる生殖生長期でgmの測定および葉身内部形態の観察を次年度に行う予定である。また、形質転換体の栽培試験も並行して進め、原因遺伝子の証明および分子レベルでの機能解析を行う予定である。 課題2:本研究における材料育成は今年度で完了した。育成した材料は次年度に課題3の栽培試験に供試する。 課題3:課題2で新たに育成したMP3とGPS7の集積系統NIL-MP3+GPS7を次年度栽培試験に供試し、両遺伝子の収量への寄与を明らかにする。
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Remarks |
論文として掲載された研究成果をプレスリリースした
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Research Products
(2 results)