2023 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on host switching mechanism of phytoplasma infecting plants and insects
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20H02991
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
大島 研郎 法政大学, 生命科学部, 教授 (00401183)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ファイトプラズマ / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではファイトプラズマが宿主を操作する分子メカニズムに焦点を当て、宿主の細胞機能を制御するホストマニピュレータータンパク質の機能を解析する。まず、昨年度までの研究により機能解析を進めてきた昆虫を誘引する機能が推定されるPOSE4について解析を行った。POSE4、およびそのホモログであるSAP11を発現する形質転換シロイヌナズナを作出したところ、SAP11の形質転換体ではしわ状の葉や叢生症状が見られたのに対し、POSE4形質転換体は萎縮症状を呈し、POSE4とSAP11では植物にもたらす影響が異なることが示唆された。酵母ツーハイブリッド法により、POSE4は葉の形態形成に関わる転写因子TCP2、および枝分かれに関わるTCP12と相互作用することが示唆された。続いて、TCP2とPOSE4のホモログであるSAP11をタバコで共発現させたところ、TCP2のバンドが消失し、SAP11によって分解が誘導された。一方、TCP2をPOSE4と共発現させた場合には、TCP2の蓄積量が低下したものの完全には消失しなかった。これらの結果から、POSE4はTCP2を分解する能力が低く、これがPOSE4とSAP11との機能の違いに関与している可能性が考えられた。また、葉化を誘導する分泌タンパク質であるPHYLについても解析を進めた。これまでPHYLがSEP3(MADSドメイン転写因子)とRAD23(ユビキチン化タンパク質をプロテアソームへ運搬する因子)に相互作用し、ユビキチン非依存的にSEP3を分解することを明らかにしてきたが、今年度はOY以外のファイトプラズマが持つPHYLについて解析した。イネ黄萎病ファイトプラズマ由来のPHYL-RYDをウイルスベクターにより植物で発現させた結果、花器官は葉化せず軽微な形態異常のみが生じた.。また、植物細胞内でPHYL-RYDをシロイヌナズナやイネのSEP3と一過的に共発現させた結果、PHYL-RYDは他ファイロジェンに比べ一部のSEP3に対する分解誘導能が低く、分解可能なSEP3のスペクトラムが狭いと考えられた。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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