2020 Fiscal Year Annual Research Report
Role of effector proteins secreted by Cladosporium fulvum againist the mycoparasitic invasion
Project/Area Number |
20H02993
|
Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
飯田 祐一郎 摂南大学, 農学部, 講師 (00456609)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 博之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 上級研究員 (30308192)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | トマト葉かび病菌 / Dicyma pulvinata / 菌寄生菌 / 生物防除 / エフェクター |
Outline of Annual Research Achievements |
植物病原菌は宿主植物の防御反応を抑制するために、エフェクターと呼ばれる低分子タンパク質を病原力因子として分泌する。一方、抵抗性遺伝子をもつ植物は、エフェクターを介して病原菌の侵入を感知するため、エフェクターは植物の抵抗性誘導因子としても機能してしまうという二面性を持っている。そのためエフェクターは、病原菌と植物との相互作用においてのみ重要とされてきた。本研究では、重要病原菌であるトマト葉かび病菌(Cladosporium fulvum)のエフェクターが、植物だけでなく他の微生物が分泌する分解酵素も抑制すること、すなわち、病原菌エフェクターが拮抗微生物に対する防御応答にも重要な役割を果たす、という「第三の機能」について、トマト葉かび病菌と菌寄生菌Dicyma pulvinataを用いて解析する。 本年度は、トマト葉かび病菌のエフェクターと相互作用する菌寄生菌Dicyma pulvinataの分泌タンパク質を共免疫沈降法によって探索し、質量分析によって解析した。トマト葉かび病菌の3つのエフェクターについてFLAGタグを付与した組換えタンパク質を大腸菌で作成し、D. pulvinataの培養上清から共免疫沈降法によってエフェクターと標的タンパク質の複合体を回収した。MALDI-TOF/MSによって分析し、D.pulvinataのゲノム情報を元にMascot searchによって標的タンパク質を同定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた実験計画のとおり、質量分析を終えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
同定したタンパク質の酵素学的特性、エフェクターとの相互作用解析などの機能解析を進める。
|