2022 Fiscal Year Annual Research Report
林学から森林科学への転換をふまえた森林の専門教育標準カリキュラムの構築
Project/Area Number |
20H03035
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
井上 真理子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30414478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東原 貴志 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (10370850)
杉浦 克明 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (40445739)
枚田 邦宏 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (50222245)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 専門教育 / 技術者教育 / 人材育成 / 資格 / 研修 / 教育カリキュラム / 森林教育 / 林業教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
林学から森林科学に変わってきた専門教育について、大学での専門教育を調査した結果、高校と同様で学校間で異なっていた。森林科学に関連する大学へアンケート調査を行った(2021年、回答25校)。森林科学の科目は、学科・類型・コースなど30の教育課程で開設されていた。学生数は、1学年1,000人強、教員数は、400人強で、卒業生の半数が就職し、4割が大学院へ進学していた。また、専門科目は1,000科目以上あり、教育内容を、森林学の10項目(樹木・生理,生態,造園・立地,動物・昆虫・保護,防災・水文,利用,経営,林政,文化系,測量)と、林産分野の11項目で分類し、開設状況を整理した。森林科学の幅広い内容(7項目以上)が必修科目で開設するのは12大学と全体の半数で、選択科目を含めれば8割の大学で履修可能だった。一部の大学では、森林科学の科目が少なく、特に林産学系のコース等では森林学の科目がほとんどなかった。取得可能な資格は、多くの大学で樹木医補と自然再生士補があったが、測量士補と森林情報士補は半数程度だった。 また、専門的な職業・資格に求められる知識・技能について、技術士の試験内容を分析した結果、林産分野を含む幅広い内容が網羅されており、特に砂防(防災・水文)、利用、林政が多かった。専門的人材には、森林科学の幅広い内容が必要となっていた。 以上から、専門的人材の育成を目指した大学教育の教育課程(カリキュラム)としては、森林科学を総合的に学べるような内容構成として、樹木学や森林生態学など(生物系)、林政・経営・計画分野、砂防分野、森林工学・利用分野、林産分野と、各実習・演習と整理し、提案した。また高校教育では、持続可能な森林経営の視点が求められていたことから、森林経営の教育内容を再構成し、1)森林経営とは何か,2)森林経営の組織,3)森林経営の計画と整理し、提案した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
枚田邦宏・井上真理子・杉浦克明・田中千賀子・岡田美香(2022)『森林科学教育の現状と体系の再編-森林科学の専門教育に関する実態調査から』大日本山林会:72pp. 井上真理子(2022)高等学校での森林・林業教育を考える.林経協季報『杣道』65:19-25、日本林業経営者協会
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Research Products
(18 results)