2022 Fiscal Year Annual Research Report
Ecological role of marine viruses infecting zooplankton
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20H03057
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平井 惇也 東京大学, 大気海洋研究所, 助教 (30762554)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 動物プランクトン / ウイルス / 共生寄生 / カイアシ類 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究3年目である2022年度は北海道紋別市における海洋モニタリングとの連携を継続し、動物プランクトンの採集を行った。対象生物であるカイアシ類Pseudocalanus newmaniの個体数変化を継続的に調査し、前年度までにP. newmaniから検出されたウイルスのコピー数の測定をqPCRにより各個体で行った。また、各ウイルスが餌由来でカイアシ類に取り込まれる可能性を調べるため、P. newmani以外の動物プランクトンでも同様のウイルス検出を行い、電子顕微鏡でP. newmaniの消化管内容物内にウイルス粒子が存在するか否かを確かめた。これらの解析の結果、カイアシ類独自のウイルスと外部から取り込まれるウイルスがいることが判明している。各ウイルスの存在下および非存在下のカイアシ類の発現遺伝子変動をトランスクリプトーム解析で調べたところ、生理的応答はウイルスごとに異なることも明らかになった。また、前年度までに行った集団遺伝解析に加え、ウイルス以外の要因がカイアシ類の個体群動態に及ぼす影響も評価するため、カイアシ類の捕食者となる動物プランクトンの個体数変化やウイルス以外の真核生物の寄生者の検出を行った。得られた成果の一部は論文として公表され(Hirai et al. 2023, Marine Biodiversity)、国内外の研究集会で成果の発表も行った。ウイルスがカイアシ類や海洋生態系に及ぼす影響や、カイアシ類のウイルスに対する免疫応答の有無、カイアシ類の遺伝的集団とウイルスの関係等、生態学的な知見においては課題も残ることとなった。そのため、前年度応募により新規課題に切り替え、動物プランクトンのウイルスに関する研究のさらなる発展を目指すこととなった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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