2023 Fiscal Year Annual Research Report
Characterization of memory T cells generated by mucosal vaccinations in teleost fish.
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20H03075
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杣本 智軌 九州大学, 農学研究院, 准教授 (40403993)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腸管免疫 / 粘膜免疫 / γδ型T細胞 / αβ型T細胞 / ギンブナ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、粘膜器官には、CD8+T細胞とCD4+T細胞がマクロファージや顆粒球といった自然免疫に関わる細胞と比較して豊富でに存在することが分かった。この事実から、粘膜組織には自然免疫機能を有するT細胞や組織に滞在するメモリーT細胞など様々なT細胞亜集団が存在することが示唆された。そこで、本年度はキラーT細胞(CD8+T細胞)とヘルパーT細胞(CD4+T細胞)の亜集団における分布だけでなく、αβ型T細胞とγδ型T細胞のT細胞亜集団の分布にも着目した。まず、それらを識別するために、ギンブナのTCRβ鎖およびγ鎖に対するペプチドを免疫原としてポリクローナル抗体を作製した。精製した抗ギンブナTCRβ鎖とTCRγ鎖抗体を用いて、胸腺、腎臓、脾臓や各粘膜器官にタンパク質におけるウエスタンブロッティング解析を実施した。その結果、TCRβ鎖と予想される分子量34Kにメインのバンドが見られ、胸腺、脾臓、皮膚、エラなどでTCRβ鎖のタンパク質が発現していることが分かった。しかし、抗ギンブナTCRγ鎖抗体用いた解析においては、TCRγ鎖に相当するバンドは得られなかった。また、上述した各臓器に対するTCRのα、β、γおよびδ鎖のmRNA発現解析を行ったところ、4種類のTCRは、胸腺、脾臓、腸、エラ、皮膚、鼻腔、血液などT細胞が存在する器官で強い発現を示し、TCRの種類による発現パターンの違いはみられなかった。また、メモリーB細胞の存在を確かめるため、CHNV最終免疫から52日後のギンブナの腸と体腎の組織片をCHNVを加えて培養し上清中のCHNV特異的IgMとIgTの存在を調べた。その結果、粘膜組織の腸管ではなく体腎細胞で有意にIgTが産生されていたことから、腎臓における粘膜IgT陽性メモリーB細胞の存在が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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