• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Annual Research Report

経口用乳酸菌オリゴDNA微粒子の最適化と腸管上皮を起点とする免疫制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20H03125
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

下里 剛士  信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (00467200)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 隆  信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 特任教授 (70510436)
重盛 駿  信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (90803487)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords乳酸菌 / オリゴDNA / 腸管上皮 / 微粒子
Outline of Annual Research Achievements

これまでの研究で、経口用ODNcapを含む特別飼料は、アレルギー性気管支炎モデルマウスにおいて、気管支杯細胞の過形成と粘液の過剰生産を抑え、同モデルにおける線維化進行を抑制する効果をもたらすことを発見した。とくにアレルギー性気管支炎の病態は、肺静脈中の細胞傷害を伴うことを見出し、ODNcapの自由摂取が同細胞を保護することを見出した。そこで特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis;IPF)に着目した。IPFは、線維芽細胞の過剰な細胞増殖により、肺胞壁が線維化する疾患である。線維化の進行に関与する機序は未解明な部分が多く、有効な治療法は未だ確立されていない。そこで本研究では、C57BL/6にBleomycinを経気道投与し、肺の線維化を誘導した。投与開始から経時的にFlexiventを用いて肺活量、肺コンプライアンスなどの呼吸機能を測定した。左肺をRT-qPCRに供し、線維化関連遺伝子とγ-アミノ酪酸受容体サブユニット遺伝子の発現を解析した。また、全肺をHE染色と抗γ-アミノ酪酸抗体を用いた免疫染色に供することで、線維化状態の観察と線維化組織に存在するマーカー分子を探索した。線維化の進行に伴い、肺組織にγ-アミノ酪酸が蓄積することを明らかにした。その過程において、γ-アミノ酪酸は腸管で合成され、肺へと移行している可能性が予想された。また、Bleomycinとγ-アミノ酪酸の併用処理は、マクロファージにおけるケモカインや炎症マーカーの発現を誘導し、線維化を促進することが示唆された。今後は、肺線維症モデルマウスにおける腸管を起点とするγ-アミノ酪酸合成と肺移行に着目し、線維化進行への関与とODNcapの介入に伴う影響について調査を行う必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り肺線維症モデルマウスを用いた実験計画を遂行した。おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

線維化の進行に伴い、肺組織にγ-アミノ酪酸が蓄積することを明らかにした。同分子をマーカーとして、ODNcapの有効性について検証を進める。また、肺線維症モデルマウスにおけるγ-アミノ酪酸の発現と線維化進行に関わるマクロファージに与える影響について調査を進める予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi