2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the mechanism of antibody transport to avian egg yolks by PLA2R receptor and its application to produce eggs rich in IgY
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20H03128
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村井 篤嗣 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (10313975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水島 秀成 北海道大学, 理学研究院, 助教 (20515382)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 畜産学 / 栄養生理学 / 鳥類 / 卵 / 抗体 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
・鳥類の卵黄には感染防御能を持つIgY抗体が蓄積しており、次世代ヒナの免疫能の強化に必須である。我々は、鳥類のみで抗体受容体としてはたらく「ホスホリパーゼA2受容体(=PLA2R)」が卵黄へのIgY輸送量を制御する受容体であるとの仮説を立てて、これを立証しようとした。 ・PLA2RとIgYとの結合動態を解析するために、バイオレイヤー干渉法を用いた解析を行った。IgYの365番目のグリシン残基をアラニン残基に置換したG365A変異体は、通常のIgYよりも約2倍量高く卵黄へ輸送された。この変異体とPLA2Rとの結合親和性を解析した。その結果、G365A変異体はPLA2Rへの結合速度が約2.2倍、解離速度が約1.3倍高くなり、結合親和性が通常のIgYよりも高くなることが判明した。一方、卵黄にほとんど輸送されない363番目のチロシン残基をアラニンに置換したY363A変異体では、通常のIgYよりもPLA2Rへの結合親和性が著しく高くなり、解離速度も遅延した。よって、Y363A変異体は一旦PLA2Rと結合すると解離がしづらいため、卵黄へ輸送されにくいことが判明した。 ・PLA2R欠損ウズラを作出するために、ウズラの受精卵にガイドRNAを発現するベクターを導入し、ゲノム編集が生じた個体をスクリーニングした。その結果、発生したウズラの中にPLA2R遺伝子の途中でゲノムDNAが切断されて遺伝子編集が生じた個体を確認した。一方で、このウズラには別の箇所でもゲノム編集が生じるオフターゲット効果が観察されたことから、目的とするゲノム編集ウズラの作出には至らなかった。 ・以上から、PLA2Rが卵黄へのIgY輸送を担う受容体であることを支持する研究成果を得たものの、PLA2R欠損ウズラの作出は今後の課題として残された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] FcRY is a key molecule controlling maternal blood IgY transfer to yolks during egg development in avian species2024
Author(s)
Okamoto, M., Sasaki, R., Ikeda, K., Doi, K., Tatsumi, F., Oshima, K., Kojima, T., Mizushima, S., Ikegami, K., Yoshimura, T., Furukawa, K., Kobayashi, M., Horio, F. and Murai, A.
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Journal Title
Front. Immunol.
Volume: 15
Pages: 1305587
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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