2022 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism for the roles of cholesterol-binding membrane protein TSPO2 in terminal erythroid differentiation
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20H03138
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
稲葉 睦 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (00183179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 健介 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (40570073)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 赤血球 / 赤芽球造血 / コレステロール / コレステロール結合蛋白質 / 貧血 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.赤芽球系細胞内のコレステロール動態:主にマウスES細胞由来赤芽球系培養細胞(MEDEP)の正常(WT)細胞、Tspo2-/-細胞、ならびにTspo2-/-細胞にTSPO2-HAを導入した細胞(Tspo2-/--HA)を用いてコレステロールの取り込み、細胞内遊離コレステロール(Chol)/エステル型コレステロール(CEs)の分布を解析した。その結果、Tspo2-/-細胞はCholをWTと同程度取り込めるが、それを小胞体ERでCEsに変換し脂肪滴(LD)に貯蔵する割合が低く、多くは細胞外に失われること、TSPO2-HAの発現でこの異常は解消すること、高コレステロール給餌マウスの血清(主にHDL由来のCEsが高濃度)はWTと同程度のCEs蓄積を生じることが明らかになった。これらのデータはTSPO2がMEDEP細胞内Chol/CEsの動態制御に関わることを実証し、細胞膜から小胞体に至る経路でコレステロールの輸送/転送に関わることを示すものである。 2.TSPO2の細胞内分布・動態:MEDEP細胞にTSPO2-HAを導入・発現させると、Golgin、LAMP2、NPC1等との共在からゴルジ装置、リソソームに分布することが示された。同時にcalnexinやRab5, 7, 11等core Rabsとの近接から、各種エンドソーム、小胞体の近傍に位置することも示された。さらにclathrinやcatalaseとも近接した分布が観察された。Tspo2遺伝子をTspo2-HAに変換したMEDEP細胞でも同様の結果が得られた。上記1項と合わせて考えると、TSPO2が主にゴルジやリソソームに分布し、小胞体をゴールとして、各種輸送小胞やペルオキシソーム、小胞体との間のコレステロール輸送に関与することが推定され、その輸送機作は小胞輸送、もしくは小胞接触による転送が考えられた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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