2022 Fiscal Year Annual Research Report
副腎-肝臓連関によるイヌ肝細胞癌発症メカニズムの解明
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20H03139
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
滝口 満喜 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (70261336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 正晃 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00250514)
山崎 淳平 北海道大学, 獣医学研究院, 特任准教授 (20732902)
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 副腎肝臓連関 / 網羅的ステロイドホルモン測定 / エピゲノム変異 / 副腎皮質機能亢進症 |
Outline of Annual Research Achievements |
犬の肝細胞癌における、ステロイドホルモン産生過剰を起点とする発がん仮説の検証を目指し、前年度に引き続き症例数を増加させ、特にエピゲノム変異の解析を中心とする検討を行った。実験的ステロイドホルモン誘発脂肪肝5例、肝細胞癌21例(腫瘍組織と非腫瘍組織)の52サンプルを対象に、脂肪肝誘発前肝臓ー誘発脂肪肝ー肝細胞癌症例非腫瘍肝臓ー肝細胞癌組織において段階的にDNAメチル化レベルの変化を解析した。実際に解析に用いたシトシンーグアニン(CpG)サイトは72,367、このうちCpGアイランド(CGI)に含まれるのは32,340サイト、非CpGアイランド(NCGI)には39,947サイトだった。しかし、脂肪肝誘発前肝臓ー肝細胞癌症例非腫瘍肝臓の間にメチル化状態の大きな変化は認められなかった。そこで、肝細胞癌症例をコルチゾール濃度およびグリコーゲン蓄積の有無によって、ステロイドの影響あり群、なし群に分け、段階的DNAメチル化レベルの変化とステロイドホルモン濃度の関連性を探索した。すると、ステロイドの影響あり群では、脂肪肝誘発前肝臓をコントロールとして、段階的にメチル化の上昇した遺伝子がCGIに16個、NCGIに11個、下降した遺伝子がCGIに80個、NCGIに26個確認された。これらの遺伝子にパスウェイ解析などを実施し、最終的にステロイド影響あり群に関連する可能性のある9つ遺伝子が抽出された。また、この9遺伝子のうち、ステロイドの影響のあり群、なし群の2群間の非腫瘍肝臓においてメチル化レベルに変化が認められたのは1遺伝子だった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
内分泌検査は本研究の成果により外部からの検査受注が可能となった。
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Research Products
(5 results)