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2020 Fiscal Year Annual Research Report

ケモカイン受容体を標的とした犬の皮膚T細胞リンパ腫に対する革新的治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 20H03147
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

前田 貞俊  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50377694)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords皮膚リンパ腫
Outline of Annual Research Achievements

イヌ皮膚リンパ腫の転移におけるCCR4およびCCR7の役割を明らかにし、これらの分子を標的とした治療法の開発を目的として以下の実験を行った。犬においては、CCR7タンパク発現解析法が確立していない。そのため、CCR7タンパク検出法として受容体とリガンドの結合に着目した。イヌCCR7のリガンドであるイヌCCL19の遺伝子を挿入したpCAG-Neo hIgG1-FcをHEK293細胞に導入し、ヒトIgG融合イヌCCL19タンパクを作製した。フローサイトメトリー解析の結果、ヒトIgG融合イヌCCL19タンパクはイヌCCR7トランスフェクタントのみならずイヌ皮膚リンパ腫細胞株(EO-1)に発現するCCR7も認識することがわかった。一方、市販されている抗ヒトまたは抗マウスCCR7抗体の7クローンについて、イヌCCR7トランスフェクタントに対する交差性をフローサイトメトリー、免疫細胞化学およびウエスタンブロッティングによって評価したが、いずれの抗体も交差性を示さなかった。ヒト皮膚リンパ腫の治療に用いられるヒト化CCR4抗体のイヌ末梢血単核球またはCCR4を発現するEO-1に対する交差性をフローサイトメトリーによって評価したが、いずれも交差性は認められなかった。イヌ皮膚リンパ腫細胞株移植マウスモデルにおけるCCR4およびCCR7の役割を評価するために、CRISPR-Cas9を用いたゲノム編集によってEO-1におけるCCR4またはCCR7のノックアウトを試みた。イヌCCR4に対する交差性が証明されている抗ヒトCCR4抗体(1G1)またはヒトIgG融合イヌCCL19タンパクを用いたフローサイトメトリー解析の結果、EO-1におけるCCR4またはCCR7の発現消失が明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

イヌCCR7タンパク発現解析系を確立した
イヌCCR4またはCCR7をノックアウトしたイヌ皮膚リンパ腫細胞株(EO-1)を作製できたため、生体内腫瘍動態におけるCCR4またはCCR7の役割を検証できる体制が整った。

Strategy for Future Research Activity

入手可能な抗ヒトまたはマウスCCR7抗体のいずれもイヌCCR7を認識しなかったため、治療応用可能な抗体をあらたに作製する。
CCR4またはCCR7をノックアウトしたイヌ皮膚リンパ腫細胞株(EO-1)をマウスに投与し、生体におけるEO-1の動態を解析する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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