2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a protein degradation tool applicable for in vivo
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20H03169
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 渉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40708161)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発生工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、標的タンパク質を分解するための分子ツールの開発と、マウス胚および個体レベルでの有用性の検証を行うことを目的とした。 eGFPを基質とするアッセイ系の最適化を行った。eGFP結合ドメインをスクリーニングし、一般的に利用されているNanobodyと比較して高い親和性でeGFPに結合するドメインを取得した。分解ツールとして利用した結果、既報のbioPROTACやTrim-Away系と比較して早期により効率的に標的基質を分解誘導した。この系をH2BeGFPトランスジェニックマウス由来未受精卵で評価した結果、Trim-Awayよりも早期の分解が誘導された。さらに、この分解ツールを全身性に発現するトランスジェニックマウスを作出し、基質のH2BeGFP発現マウスとの交配によって個体内の分解能を評価した結果、各組織で標的基質の分解が認められ、特に小脳で高効率な分解が認められた。以上の結果から、本研究で検討したツールは個体レベルでの標的タンパク質を分解する新たなモダリティとして期待できることが明らかとなった。小脳での有効性が示唆されたため、神経細胞の内在性タンパク質を標的とした分解ツールについて検討し、最初期遺伝子として知られるArcタンパク質を高効率に分解するツールの開発に成功した。 また、本研究の過程で、トランスジェニックマウスの作製のための実験系を検討し、現在一般的な方法として利用されているマイクロマニピュレーターを利用することなく、受精卵を介したエレクトロポレーションによってトランスジェニックマウスを割く際できる新たな実験系の確立に成功し、標的タンパク質分解ツールの個体レベルの評価を簡便に行える系の確立に至った。 以上の結果より、本研究によって、個体レベルで利用できる汎用的な標的タンパク質分解ツールの確立と、その簡便な評価系の確立に成功した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)