2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel bioluminescent technology
Project/Area Number |
20H03178
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岩野 智 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (10734832)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生物発光 / バイオイメージング / 非侵襲 |
Outline of Annual Research Achievements |
in vivo生物発光イメージングの検出感度を飛躍的に向上させる人工生物発光システムAkaBLIを基盤として非侵襲かつ非拘束な生体分子イメージングを可能にする人工生物発光プローブ技術の開発に取り組んだ。ホタル生物発光反応に基づくAkaBLIシステムは基質(AkaLumine)がATP、Mgイオン存在下において、発光酵素(Akaluc)の触媒作用により、AMP化、酸素化反応が進行し、その結果、発光を生成する。生物発光反応は酵素反応であるから、反応場の環境によって酵素活性(即ち発光活性)が変化する。 本研究では、この生物発光が持つ曖昧さをうまく活用し、Akalucの発現部位における場の状況(細胞の環境)変化に応答して発光強度を増減させる強度変化型の生物発光プローブの作動原理の確立を目指し、基盤データの取得を行った。当該年度では、特にin vitroでのAkaluc及び複数のAkaluc改変体の発光活性の評価を中心に実験を行なった。具体的には、Akaluc精製タンパク質(及び複数のAkaluc改変体)とAkaLumine溶液の濃度を固定し、反応溶液の各種サンプルの濃度、pH、温度を変化させ、その酵素活性(発光強度)データを取得した。その結果、幾つか環境変化に鋭敏に応答し、発光活性を変調させるAkaluc改変体を見出しており、動物個体への適応を試みているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、AkaBLIに基づく生物発光機能プローブ候補となる分子を見出しており、動物個体への適応を試みているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においては、プローブ分子の拡張を勧めながら、本年度に見出したプローブ候補分子の動物個体での性能評価を経て、自由行動下での非侵襲な生体分子動態の可視化の実現に向けて研究を進める。
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