2022 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア外シグナルによるミトコンドリア品質管理の制御機構
Project/Area Number |
20H03257
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
岡 敏彦 立教大学, 理学部, 教授 (40263321)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリアは多彩な細胞機能を担っており,その機能は細胞により様々な調節を受けている。特に,オートファジーを介した障害を受けたミトコンドリアの排斥は,ミトコンドリア品質管理として,近年,その詳細な分子メカニズムが明らかになってきた。私達は,PINK1/Parkinを介したミトコンドリアの品質管理が,cAMP/PKA経路によるリン酸化修飾で調節されることを証明した。これにより,様々なミトコンドリア外のシグナル経路が品質管理を調節する可能性が示された。本研究では,ミトコンドリア外シグナルによるミトコンドリア品質管理調節機構の分子メカニズムの全体像の理解を目指す。令和4年度は,昨年度に引き続き,ミトコンドリア品質管理に関わるヘキソキナーゼのミトコンドリア標的化機構の解析を進めた。 ヘキソキナーゼはアイソフォームの種類により,その細胞内局在が異なる。HK1はミトコンドリアに,HK4は細胞質に,HK2はミトコンドリアと細胞質に局在する。特に,HK1とHK2は94%のアミノ酸配列の相同性を示すにもかかわらず,細胞内局在が異なる点が興味深い。ミトコンドリア局在を示すHK1の標的化に働く配列を同定するため,細胞質だけに存在するHK2(酵素失活型)とのキメラタンパク質を作成し,その細胞内局在を蛍光抗体法で検証した。その結果,HK1の1-208番目までのアミノ酸配列が,ミトコンドリア局在に重要であることが明らかとなった。 つぎに,ヘキソキナーゼのミトコンドリア局在に寄与する外膜タンパク質をRNAi法により検索し,HK2のミトコンドリア標的化に働く外膜タンパク質の候補を1つ見出した。このタンパク質の過剰発現では,HK2のミトコンドリア局在が増加することも確認できた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] TIM23 facilitates PINK1 activation by safeguarding against OMA1-mediated degradation in damaged mitochondria2023
Author(s)
Shiori Akabane, Kiyona Watanabe, Hidetaka Kosako, Shun-ichi Yamashita, Kohei Nishino, Masahiro Kato, Shiori Sekine, Tomotake Kanki, Noriyuki Matsuda, Toshiya Endo, Toshihiko Oka
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 42
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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