2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of systemic control mechanism of nodule development via long-distant mobile signals
Project/Area Number |
20H03283
|
Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
川口 正代司 基礎生物学研究所, 共生システム研究部門, 教授 (30260508)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 根粒形成 / 遠距離シグナル伝達 / HAR1 / microRNA / 葉制御 / TML / ミヤコグサ |
Outline of Annual Research Achievements |
根における根粒菌の感染や根圏の窒素濃度情報を、あえて「葉」に伝達する生物学的意義はわかっていない。HAR1受容体が高発現するステージの葉を特定し、RNA-seq解析により、光化学系IIの構成因子や気孔分化を誘導する因子、さらにはオルガネラ分裂に関わる因子等がHAR1依存的に発現変動することを見出した。そこで、野生型とhar1変異体における光合成特性をPAMにより調べたところ、har1変異体ではFv/Fm比が顕著に低下していた。このことは、HAR1が光阻害の抑制に関与している可能性を示唆している。一方、har1変異体における気孔数、気孔index、葉緑体数は、野生型と有意な差はなかった。 miR2111は根粒菌未接種あるいは窒素欠乏条件下のミヤコグサの葉で発現し、根で機能するF-boxタンパク質TMLのmRNAを切断することにより根粒形成能を増強する。miR2111の葉から根への遠距離移動を実証するため、miRNAのメチル化修飾に関与するHEN1遺伝子のin frame変異株、2系統を単離した。変異株の種子を採取し、表現型解析を行なった。調べた系統は、複葉や花器官の形態において興味深い表現型を示したが、十分な数の種子が得られず、個体サイズのバラツキが大きかったため、miR2111の修飾異常や根粒共生を調べるには至らなかった。 CoIP解析で見つかったTMLの3つの候補遺伝子の変異株をCRISPRで単離し、表現型解析を行なった。その結果、候補遺伝子の1つの変異により感染糸形成に異常が観察されたが、根粒形成には影響が見られなかった。TMLの基質を再検討した結果、ある植物ホルモンに関わる新たな候補因子が浮上した。そこでtmlの植物ホルモン応答を調べたところ、tmlの主根伸長は低濃度の植物ホルモンに高感受性であることがわかった。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)