2021 Fiscal Year Annual Research Report
Ultra-fast observation of cortico-hippocampal functional dynamics
Project/Area Number |
20H03295
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
篠原 良章 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10425423)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 伸彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10432155)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 海馬 / 大脳皮質 / 徐波 / シータ活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
海馬は記憶を形成する脳部位であるが、徐々に海馬で形成された記憶は大脳皮質に移動していくと考えられており、海馬と皮質の同期活動がそのメカニズムとして提唱されている。 海馬脳波活動測定と皮質間カルシウム活動の同時計測については、概ね予定通していた通りの研究を行えた。幸い、脳の2つの状態(シータ活動時と徐波活動)の両方で海馬と皮質間で強い活動相関が観測でき、特にシータ活動中の海馬と皮質全体の脳活動の相関性の測定は技術的に難しいため、新たな知見が得られたことになる。また、豊かな環境飼育と隔離環境飼育での海馬―皮質活動の相関については、外部環境からの刺激が少ない隔離環境飼育の方が海馬―皮質活動相関が高くなるという意外な結果となった。この結果について学術誌に報告したが、大量の訂正項目がついたリバイズとなった。特に、シータ活動中の大脳皮質と海馬との脳波活動に量的相関があるかどうかは強くレビュアーに聞かれた部分である。また、徐波睡眠中のsharp wave 活動時に皮質も活動することがあるが、それがどのsharp wave でも類似の皮質活動が見られるか、そうでないかについても長い時間のかかるデータ解析が必要であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き、コロナによってなかなか出張が行えず、名古屋市大の学生との共同研究が滞っている。また、半導体の不足によって部品の納品が遅いものもあった。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナによる出張の制限に関してはどうにもならないため、できる範囲のデータ解析を進めておく。データ解析については、出張などの制限はないため、自由に行える。
|