2023 Fiscal Year Annual Research Report
高温適応進化におけるプロテオスタシスネットワークの挙動とその機能の解明
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20H03302
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岸本 利彦 東邦大学, 理学部, 教授 (90339200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 暢明 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 准教授 (90647356)
古倉 健嗣 東邦大学, 理学部, 准教授 (30344039)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大腸菌 / 高温適応進化 / プロテオスタシス |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は下記の成果を得た。 1)大腸菌高温適応進化と進化におけるネットワーク解析 2系統の大腸菌高温適応進化により48°C以上で増殖可能となった大腸菌株の進化過程の RNAseq解析、ゲノム解析を実施し、次元圧縮解析などを実施した。その結果、2系統は、異なる進化系譜をたどり進化していた。両系統に分岐以前の45℃適応初期化部において、培養上澄由来の因子による相互作用により遺伝子発現状況が大きく変化し、相互作用により進化が促進された可能性が示された。 2)シャペロンGroEのターゲットタンパク質の網羅解析:Kernerの方法(Kerner, Cell, 2005)を用い、Hisタグ付きGroESを用いたGroEL/ES複合体精製の検討を行った。まず、高温適応進化大腸菌からGroE複合体を高純度で効率良く精製する方法を確立した。野生型及び高温適応進化で変異した3種類のGroEL(D41N型、D41N, V126A型、D41N, V126A, G9A型)のGroE複合体を精製可能な大腸菌株を選定した。野生型及びD41N型、D41N, V126型のGroE複合体の精製を行い、SDS-PAGEによる解析でGroELの変化に伴い、GroE複合体内部に含まれる折り畳みターゲットタンパク質の内容が異なることが示唆された。野生型GroE複合体をショットガンプロテオーム解析した結果、434種類のターゲットタンパク質が同定されKernerらの報告にあるタンパク質を108種類含んでいた。これより、目的とするGroE複合体の精製、GroEターゲットタンパク質の同定スキームの確立に成功した。 3) 高温適応進化大腸菌の変異必須遺伝子に注目し、好熱真正細菌のオルソログを抽出し、それぞれのタンパク質配列をAlphaFold2で折り畳みを行った。現在、タンパク質構造の比較解析を実施している。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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