2022 Fiscal Year Annual Research Report
NMR・MRIに基づくシステインを介する生体内分子置換反応の解明
Project/Area Number |
20H03376
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
寺沢 宏明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (10300956)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉永 壮佐 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 講師 (00448515)
武田 光広 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (90508558)
松島 綱治 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (50222427)
寺島 裕也 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 講師 (90538729)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 生体内分子置換反応 / システイン / 炎症シグナリング / NMR / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究グループは、ケモカイン受容体に結合し、細胞遊走を制御する細胞内タンパク質FROUNT(フロント)を同定した(Nature Immunol.,2005)。また、フロントは、マクロファージの癌組織への集積を促すことでがんを増悪化させること、および、嫌酒薬ジスルフィラム(DSF)がフロントに結合して、抗炎症作用を示すことを明らかにした(Nature Commun., 2020)。DSF はジスルフィド結合を有しており、また、フロントの分子表面に位置するシステイン周辺に結合することを NMR 解析により明らかにしている。そのため、DSF はシステインのチオール基と反応してフロントの機能を制御する可能性が考えられる。 本研究では、システインのチオール基に作用する化合物を用いて生体内分子置換反応をひき起こすことにより、標的タンパク質の機能を制御する戦略を確立し、炎症シグナリングを抑制することを目的とする。 本年度は、DSF とフロントの結合メカニズムについて、NMR と質量分析を用いて詳細解析を行い、DSF がフロントのシステインのチオール基と反応して、共有結合型の複合体を形成することを明らかにした。また、細胞内において同様のメカニズムにて複合体が生じうるのかを検証するため、安定同位体標識フロントを導入した哺乳細胞をそのまま NMR にて測定することで、フロントの立体構造を評価する In-cell NMR システムの構築に成功した。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)
-
[Presentation] Preparation of phosphorylated FROUNT protein, a regulator of chemokine receptors, for structural and functional analyses2022
Author(s)
Uchida, K., Yoshinaga, S., Sato, T., Takeda, M., Terashima, Y., Toda, E., Matsushima, K., and Terasawa, H.
Organizer
日本生物物理学会第60回年会
-
[Presentation] In-cell NMR analysis of the structure of a chemokine-signaling protein and the interaction with its inhibitory compound2022
Author(s)
Sato, T., Udatsu, H., Higashi, A., Takeda, M., Terashima, Y., Toda, Et., Matsushima, K., Yoshinaga, S., and Terasawa, H.
Organizer
第50回日本磁気共鳴医学会大会
-
-