2023 Fiscal Year Annual Research Report
がん細胞で頑強に維持される超アセチル化エピゲノムを操作する
Project/Area Number |
20H03388
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
梅原 崇史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (20415095)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | エピジェネティクス / ヒストン / クロマチン / 遺伝子発現 / がん / 阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒストンH4テイルのリジン残基が複数アセチル化された特徴を持つスーパーエンハンサーのクロマチン解析と試験管内再構成、および薬剤とゲノム編集による機能解析を通して、がん細胞株における幹細胞性の制御分子機構とその操作可能性を検討することを目的としている。本年度は、ヒストンH4の複数アセチル化または従来のスーパーエンハンサーの判定基準の一種であるヒストンH3のK27アセチル化 (H3K27ac)、のいずれかを指標として昨年度までに比較したヒト膠芽腫細胞群におけるスーパーエンハンサーについて、H4K5acK8acと比べてH3K27acが優先的に濃縮しているスーパーエンハンサーのクロマチン領域をCRISPR/Cas9システムで選択的に除去し、この領域の欠損がヒト膠芽腫細胞株の幹細胞制御遺伝子の発現と幹細胞性に与える影響を調べた。その結果、H4K5acK8acが優先的に濃縮しているスーパーエンハンサーのクロマチン領域の欠損と比較すると、H3K27acが優先的に濃縮しているスーパーエンハンサーのクロマチン領域の欠損は膠芽腫の幹細胞制御遺伝子の発現および幹細胞性に影響しないことを複数のクロマチン領域において定量的に見出した。この解析の結果、H4K5acK8acのクロマチンマークの利用が従来のH3K27acの利用によって得られるスーパーエンハンサー群以外の機能的なスーパーエンハンサーを同定できることを示した。さらに、ヒストンH4テイルのリジン残基を複数アセチル化したヌクレオソームに対して、ヒストンアセチル化 酵素p300/CBPの触媒活性マルチドメインがヌクレオソーム内でアセチル化を読み書きしてリシンアセチル化の情報を伝播する分子機構を明らかにした。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] Histone H3 lysine 27 crotonylation mediates gene transcriptional repression in chromatin2023
Author(s)
Liu, N., Konuma, T., Sharma, R., Wang, D., Zhao, N., Cao, L., Ju, Y., Liu, D., Wang, S., Bosch, A. et al.
-
Journal Title
Molecular Cell
Volume: 83
Pages: 2206~2221.e11
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] How is histone acetylation propagated in metazoans?2023
Author(s)
Umehara, T., Kikuchi, M., Morita, S., Wakamori, M., Sato, S., Uchikubo-Kamo, T., Suzuki, T., Dohmae, N., Shirouzu, M.
Organizer
第46回 日本分子生物学会年会
-
-