2022 Fiscal Year Annual Research Report
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20H03441
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
秋山 泰身 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50327665)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自己免疫 / 胸腺 / T細胞 / 上皮細胞 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
胸腺髄質上皮細胞は自己免疫疾患の発症抑制に必須である。本年度、scRNA-seqデータのtrajectory解析から増殖性髄質上皮細胞はASCL1を高く発現する細胞とAIREを高く発現する細胞の間の分化段階であることが示唆された。そこで Fucci技術を用いて、増殖性髄質上皮細胞を単離し、バルクRNA-seq解析を行った。scRNA-seqのデータと一致して、AIREを発現しているにも関わらず、AIRE依存的に誘導される遺伝子の発現量は低いことが判明した。次にこの細胞がASCL1陽性細胞とAIRE陽性細胞の分化段階の途中にあることを証明するために分化実験を行った。Fucciマウスから単離した増殖性髄質上皮細胞の胎仔胸腺再構成実験を行い、培養後にFucciマウス由来の細胞を分取して遺伝子発現を解析したところ、AIRE依存的に発現する遺伝子の誘導が判明した。またそれらの細胞の増殖性喪失もFucciより判明した。さらに当該細胞を1細胞ごとに分取し、1細胞遺伝子発現解析を行い、既存のシングルセルRNA-seqデータと統合解析を行ったところ、AIRE陽性細胞に加え、最終分化型にも分化することが判明した。またBrdUラベルを用いた実験で一過性増殖の後に、AIRE陽性細胞に分化することが判明した。これらの結果は、増殖性AIRE陽性細胞は、ASCL1陽性細胞からAIRE陽性細胞に移行する途中段階であることを強く示唆する。すなわち髄質上皮細胞は、ASCL1による遺伝子発現誘導、ASCL1とAIREを発現する一過性増殖細胞、AIRE陽性細胞と分化が進み、各々で特徴的な遺伝子発現制御機構を持つと考えられる。本年度、scATAC-seq解析も実施しており、今後、クロマチン制御機構との関連検証に発展させる予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] A pseudo-irreversible inhibition elicits a persistent effect of the sphigosine-1-phosphate receptor antagonist2022
Author(s)
Yuya Maruyama, Yusuke Ohsawa, Takayuki Suzuki, Yuko Yamauchi, Kohsuke Ohno, Hitoshi Inoue, Akitoshi Yamamoto, Morimichi Hayashi, Maki Miyauchi, Takatsugu Hirokawa, Taishin Akiyama
Organizer
第96回日本薬理学会年会