2022 Fiscal Year Annual Research Report
がん進展を駆動するSrc依存的エクソソーム分泌の意義とメカニズム
Project/Area Number |
20H03456
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
小根山 千歳 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍制御学分野, 分野長 (90373208)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Src / がん進展 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、エクソソームががん形質発現においてどのような意義をもつのか?を問い、その詳細な分子基盤を解明することにより、がん進展メカニズムに対する理解を深め、新たながん制御戦略への展望を得ることである。そこでこれまでの研究を発展させ、以下の3項目に焦点を絞って、がん進展過程におけるSrcシグナルの制御破綻と、それががん特異的なエクソソーム分泌を亢進させる分子メカニズムを解析することとした。 ①がん特異的エクソソーム形成を支配する分子機構 ②がん特異的miRNAの選択的エクソソーム内包機構 ③がんエクソソームの生体内動態とがん進展 今年度は、Srcシグナルの下流にあるMEK/ERKシグナルの活性化がエクソソーム産生亢進するメカニズムを詳細に解析した。MEKが活性化するとエンドソーム分解過程に関与する複数の遺伝子群の発現が低下し、エンドソームの分解が抑制されることを明らかにした。がんでは、Src 活性化と同時にMEK/ERK活性化がしばしば認められるが、MEKの活性化はエンドソーム分解系を抑制し、過剰となった後期エンドソームが、がんにおけるエクソソーム分泌の亢進の一因であると示唆された。また、Src活性化によって細胞膜上のラフト領域からラフト外へと局在が変化するSNAREの一種SNAP23によるエクソソーム産生亢進メカニズムを詳細に解析した。SNAP23発現抑制によってエクソソーム産生量が減少する際に細胞内の脂質量の変動を網羅的に解析したところ、コレステロール量が顕著に亢進することを明らかにした。また、SNAP23のラフト外への局在変化によりコレステロール量が減少することがわかった。さらに細胞内のコレステロール量の減少により、膜の可塑性が亢進し、後期エンドソームにおいて腔内膜小胞の出芽が促進され、エクソソーム産生が亢進することが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Metabolomics of small extracellular vesicles derived from isocitrate dehydrogenase 1-mutant HCT116 cells collected by semi-automated size exclusion chromatography.2023
Author(s)
Hayasaka R, Tabata S, Hasebe M, Ikeda S, Hikita T, Oneyama C, Yoshitake J, Onoshima D, Takahashi K, Shibata T, Uchida K, Baba Y, Soga T, Tomita M, Hirayama A.
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Journal Title
Front Mol Biosci
Volume: 9
Pages: 1049402
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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