2020 Fiscal Year Annual Research Report
Phase I dose escalation study for optimizing prescribed mucosa dose in BNCT for head and neck cancer
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20H03631
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Research Institution | Southen Tohoku Research Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
高井 良尋 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, センター長 (50107653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 勝己 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, 診療所長 (60623767)
加藤 貴弘 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90778804)
佐藤 まり子 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, 医長 (30645263)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ホウ素中性子捕捉療法 / 頭頸部癌 / 線量増加試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、局所領域再発頭頸部扁平上皮癌に対する線量適正化のための第I相線量増加試験を行い、粘膜線量処方としてさらに高い線量が適正線量であることを明らかにし、頭頸部癌に対するBNCTの治療力価を向上させることを目的とする。 2020年度は、プラチナ不応性局所領域差発頭頸部扁平上皮癌患者を対象とした加速器を用いたBPA-BNCTによる線量増加に関する臨床試験のプロトコル策定を行った。試験デザインを、3群非盲検、単施設とし、試験期間を2020年6月から2022年6月に設定した。治療介入条件として、borofalan(10B)をL-BPAとして200 mg/kg/hrで2時間投与後、100 mg/kg/hrに減速投与され、当該減速投与中に中性子照射を施行し、当該照射終了と同時にborofalan(10B)の投与を終了することとした。照射線量は、腫瘍部位に応じて、腫瘍最小線量が25 Gy-Eq以上となる、咽頭喉頭粘膜線量処方として12 Gy-Eq、15 Gy-Eq、18 Gy-Eqのうちの最小の線量を選択することとした。 エンドポイントとしては、主要評価項目として、BNCT施行日から90日以内の急性期有害事象の発生、副次評価項目として、1. 腫瘍縮小効果(奏効率)/ 2. 奏効期間 / 3. 病勢コントロール率 / 4. 全生存期間 / 5. 無増悪生存期間 / 6. 局所領域無増悪生存期間 / 7. 晩期有害事象の発生を設定した。当初、特定臨床研究として実施する予定であったが、本研究の治療介入が保険診療の範囲内で実施可能であることから、特定臨床研究には該当しないものと判断された。プロトコルは施設倫理委員会での承認を受けた。2020年6月より、評価対象病変に対する標準的な化学放射線療法施行後の切除不能な局所・領域リンパ節再発頭頸部扁平上皮癌患者を対象として患者登録を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた臨床試験プロトコル策定が終了し、臨床試験への患者登録が開始されており、概ね順調な進展状況と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
一定の患者数に達するまで患者登録を行い、プロトコルに準じて線量増加によるBNCTを施行する。施行後の患者急性期有害事象の発生状況をとりまとめ、安全性の評価を実施する予定である。主たる安全性評価は治療後3ヵ月の範囲で行い、登録された全患者が治療後3ヵ月に達した時点でデータをとりまとめる。3ヵ月以降の安全性評価としては定期的なQOL評価およびEQ-5Dをもちいた健康評価の実施を継続する。
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