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2020 Fiscal Year Annual Research Report

The new strategy for radioresistance in cancer associated with p53 mutation using targeted alpha therapy

Research Project

Project/Area Number 20H03633
Research InstitutionNational Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology

Principal Investigator

坂下 哲哉  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員(定常) (30311377)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大島 康宏  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主幹研究員(定常) (00588676)
松本 義久  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (20302672)
横田 裕一郎  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主幹研究員(定常) (30391288)
河野 暢明  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任講師 (90647356)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords標的アイソトープ治療 / p53 / アルファ線 / 悪性褐色細胞腫
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、α線内用療法でp53変異型の放射線抵抗性がんを克服できる可能性とその分子メカニズムを明らかにすることを目的として、悪性褐色細胞腫の細胞株などを用いて、211At-MABG(メタアスタトベンジルグアニジン)に対する細胞増殖、遺伝子発現などを調べる。特に、ゲノム編集によりp53遺伝子のミスセンス変異、ノックアウト変異を持つ株を作成し、p53変異による放射線抵抗性などを、野生株と比較し、その違いを明らかにすることを最終目標とする。さらに、担がんマウスを用いた動物実験を行うことにより、細胞株と動物を用いた実験による違いについても調べる。以上の目的・目標を達成するために、本研究では、ゲノム編集による細胞株作製、培養細胞を用いた解析、動物実験による解析、網羅的解析を柱として研究を進めている。以下、各項目の概要をまとめる。
(1)ゲノム編集による細胞株作製では、ミスセンス変異株作製については、ヒト由来細胞を用いた細胞株の作製を開始した。ナンセンス変異株の作成については、これまで網羅的遺伝子発現解析について実績のあるラット悪性褐色細胞腫由来細胞株PC12を用いて進めている。現在までに、p53遺伝子にナンセンス変異を誘発するためのベクターを作製した。
(2)培養細胞を用いた解析では、ラット由来細胞株PC12の放射線抵抗性を調べるソフトアガーコロニー試験法を確立し、MABG処置、またはγ線照射した細胞について生存率曲線を求める実験を進展中である。また、本課題の発展を目指して、γ線照射細胞のシングルセル遺伝子発現解析用試料の作成に成功した。
(3)動物実験による解析では、PC12細胞を用いた担がんマウスのin vivoでの解析を行う準備が整った。
(4)網羅的解析では、γ線照射細胞のシングルセル試料についてRNAシーケンス解析に向けた条件検討および準備を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本課題の各項目の進捗状況をまとめる。
(1)ゲノム編集による細胞株作成では、ミスセンス変異株作製については、ヒト由来細胞を用いた細胞株の作製を進めている。また、211At-MABGの抗がん作用のノルアドレナリントランスポーター(NET1)依存性を確認するために、NET1発現ベクター構築の検討も進めている。ナンセンス変異株の作成については、これまで網羅的解析について実績のあるラット由来細胞株PC12を用いて進めている。現在までに、p53遺伝子にナンセンス変異を誘発するためのベクターを作製した。ゲノム編集による新規細胞株の作製には困難が伴う中、編集用のベクターを変えるなどの工夫を実施することにより、当初の予定通り進んでいる。
(2)培養細胞を用いた解析では、ラット由来細胞株PC12の放射線抵抗性を調べるソフトアガーコロニー試験法を確立し、MABG処置、またはγ線照射した細胞について生存率曲線を求める実験を進展できた。また、本課題の発展を目指して、γ線照射細胞のシングルセル遺伝子発現解析用試料の作成に成功した点は大きな進捗である。
(3)動物実験による解析では、遺伝子組換え実験の申請等、動物実験に向けた準備が、順調に進んだ。
(4)網羅的解析では、γ線照射細胞のシングルセル試料についてRNAシーケンス解析に向けた実施条件の検討ができた。in vitro, in vivoの試料について、バルク、シングルセルの複雑な解析に向けた網羅的解析の準備を完了できた。

Strategy for Future Research Activity

(1)ゲノム編集による細胞株作製では、ミスセンス変異株作製については、ヒト由来細胞を用いた細胞株の作製を継続する。ノックアウト変異株の作製については、p53遺伝子にナンセンス変異を有する細胞の取得を目指す。
(2)培養細胞を用いた解析では、引き続きラット由来細胞株PC12の放射線抵抗性を、ソフトアガーコロニー試験法により、MABG処置、またはγ線照射した細胞について生存率曲線を求める実験を継続する。加えて、神経芽腫のSK-N-BE(1)及びSK-N-BE(2)腫瘍細胞を入手し、PC12細胞と同様の解析を開始する。
(3)動物実験による解析では、既に取得済みの細胞株を用いた担がんマウスを用いた動物実験を開始する。
(4)網羅的解析では、γ線照射細胞のシングルセル試料、細胞試料、坦がんマウス試料についてRNAシーケンス解析を実施する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] α線放出核種を用いた RI 内用療法と放射線生物学2020

    • Author(s)
      坂下哲哉 、横田裕一郎 、大島康宏
    • Journal Title

      放射線生物研究

      Volume: 55 Pages: 229-247

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-12-27  

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