2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H03638
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水谷 英二 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80443034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 直彬 東京医科歯科大学, 高等研究院, プロジェクト研究員 (30815642)
山口 智之 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (80392158)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 染色体移植 / トリソミー / モデル動物 / キメラマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、哺乳類胚・細胞間での染色体移植技術を開発することで、ヒト染色体保有マウスES細胞およびこれを用いたキメラ個体を作製し、新たなヒトトリソミーモデルマウスを作出することを目的とする。 我々が構築したマウス卵子を介したヒト染色体操作技術を用いて、マウス受精卵へヒト染色体を導入し、ここからヒト染色体保有マウスES細胞株を樹立した。樹立した細胞株を各ヒト染色体特異的に設計したプライマーを用いたPCRにより解析し、ヒト染色体を保持の有無、保持していた場合何番染色体かを解析した。これにより、1、11、19番染色体と性染色体を除くヒト染色体について、これらのヒト染色体を保有するマウスES細胞株が得られた。さらにダウン症の責任染色体である21番染色体および以前に導入が確認されたヒト4番染色体に蛍光マーカーと薬剤耐性遺伝子のノックインを行った。これらの細胞株に加え、エドワーズ症候群およびパトウ症候群の原因染色体である18番、13番染色体を保有するマウスES細胞株についてキメラマウス形成実験を行った。キメラマウスの各臓器のキメリズム、ヒト染色体保有率などを解析した結果、ヒト染色体を保有するマウスES細胞株はホスト胚と協調して分化し、キメラマウス体内の各臓器への寄与が認められた。さらに遺伝子発現解析により、ヒト染色体由来の遺伝子の転写も確認され、導入ヒト染色体がマウス体内で機能していることが確認された。 研究期間中に我々はより効率よく顕微授精を行う技術の開発、胚盤胞補完法によりES細胞から機能的な副甲状腺の作製などにも成功した。将来、本研究により樹立したヒト染色体導入細胞のみからなる臓器作製がマウス体内で特定臓器に対して可能となれば、より高精度なモデル動物としての利用も期待できると考えている。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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