2022 Fiscal Year Annual Research Report
Novel protocols of inhaled GM-CSF therapy for smoker patients with pulmonary alveolar proteinosis
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20H03686
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
田澤 立之 東京医科歯科大学, 学生支援・保健管理機構, 教授 (70301041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 晴之 杏林大学, 医学部, 教授 (30406970)
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (80207802)
田中 崇裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70455400)
小松崎 恵子 東京医科歯科大学, 職員健康管理室, 助教 (50867306)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺胞蛋白症 / GM-CSF / 抗GM-CSF抗体 / 吸入治療 / 喫煙 |
Outline of Annual Research Achievements |
rhGM-CSF製剤のカニクイザルへの投与では当初、白血球増多がみられる。反復投与により次第に抗GM-CSF抗体が産生され、白血球数も正常化し、ヒトGM-CSFのみならずカニクイザルの内在性のGM-CSFの生理機能も中和できる抗体が産生される。2022年度までのカニクイザルでのrhGM-CSF経気道的反復慢性投与実験では、Rituximabを投与せずにrhGM-CSF投与を開始すると、2週間後にはGM-CSF抗体価が相当の上昇をみて、その後にRituximabを投与しても抗体価は変わらないのに対して、Rituximabをカニクイザル先行投与下にrhGM-CSF慢性気道投与を施行するとGM-CSF投与開始後2週間では抗体は検出できず白血球増多がみられ、6週間で抗体価中等度となり白血球数も通常範囲となり、GM-CSF吸入投与によるサルでの抗体出現の抑制策として、Rituximabの先行投与の有用性が示唆された。さらに、2022年度は、吸入GM-CSFの肺内組織への分布と気道関連抗体産生組織との関係を調べるため、保存検体による血中のGM-CSF濃度推移のデータより、吸入GM-CSFの気道から血中への移行の数理モデルを構築した。このモデルは、カニクイザルでのGM-CSF吸入により血中に吸収される薬剤の量を求める解析プログラムで、ネブライザーでエアロゾル化された薬剤の投与量、呼気・吸気による時間変化、吸入薬剤の気管支・肺胞表面への吸着、細気管支から肺胞への移流、肺胞から血中への拡散、代謝分解の6つのサブモデルに分けて、各種のパラメータを入力し動態をシミュレートする。このモデルでのパラメータの調整による薬物動態曲線で、実際の血中薬物濃度の推移を再現できることが分かり、吸入GM-CSFが気道内の肺胞上皮被覆液に吸着された後の排出と吸収の経路の解明に有用と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体を用いた解析:COVID-19流行下で、新規患者の検体収集が難しい状況であったが、分担研究者と専門企業の共同開発の抗GM-CSF抗体ELISAキットにより保存検体で安定した測定を行えた。 動物モデルでの検討:年度ごとに大型動物飼養専門施設の専門的な助言を得て実験計画を作成し、所属施設の動物実験委員会の指導で実施計画の修正を行い、審査・承認を受けて、順調に進められている。また、カニクイザルでの吸入GM-CSFの気道から血中への移行の数理モデルの構築を進められた。
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Strategy for Future Research Activity |
自己免疫性肺胞蛋白症(aPAP)のGM-CSF吸入療法は、肺胞内の抗GM-CSF自己抗体により機能低下している肺胞マクロファージを回復させることを目的としているが、喫煙者・既喫煙者群で効きにくく抗GM-CSF自己抗体が上昇している機序と対策を考えるため、前年度に引き続き、次の解析を行う。 臨床検体をマーカーの解析:抗GM-CSF抗体ELISAキットでの検討で過敏性肺炎(HP)30例の検討で本抗体価が上昇がする例が数例みられ、陽性例ではKL-6が高値であり、吸入抗原による免疫反応を基盤にした局所のGM-CSF発現に伴う抗体産生が考えられ、臨床検体の集積と解析および臨床情報の解析を行い、HP等での抗GM-CSF抗体検索および臨床情報の関連を調べ、抗体産生に関する因子の解析を進める. カニクイザルモデルでの検討:2020~22年度のカニクイザルでのrhGM-CSF経気道的反復慢性投与系を用いての実験では、rhGM-CSF慢性気道投与を開始して抗体出現後にRituximabを開始してもGM-CSF抗体は抑制できず、Rituximab先行投与下でのrhGM-CSF慢性気道投与では抗体出現の遅れが示唆されており、2023年度は、引き続きrhGM-CSFとRituximabの投与経路や時期・期間等の実験条件を検討し、血算・抗GM-CSF抗体検査・各種血清マーカー・気管支肺胞洗浄液の解析を行い、Rituximabによる抑制効果と関連因子を調べる。さらに、吸入GM-CSFの肺内組織への分布、気道・肺胞から血中への移行、気道関連免疫組織との関係に着目して、新たに構築している吸入GM-CSFの気道から血中への移行の数理モデルである解析プログラムでの血中薬物濃度曲線のシミュレーションを進めて、このモデルでのパラメータの調整・解析を行い、吸入GM-CSFの気管支内での排出・吸収の動態と経路を調べる。
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[Journal Article] COVID-19 in patients with pulmonary alveolar proteinosis: a European multicentre study.2023
Author(s)
Papiris SA, Campo I, Mariani F, Kallieri M, Kolilekas L, Papaioannou AI, Gonca Chousein E, Cetinkaya E, Bonella F, Borie R, (25名略)Kanaka-Gantenbein C, Karakatsani A, Loukides S, Costabel U, Crestani B, Morgan C, Tazawa R, Bush A, Griese M, Manali ED.
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Journal Title
ERJ Open Res.
Volume: 9
Pages: 00199-2022
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Quantitative Evaluation of Changes in Three-Dimensional CT Density Distributions in Pulmonary Alveolar Proteinosis after GM-CSF Inhalation2023
Author(s)
Oda M, Yamaura K, Ishii H, Kitamura N, Tazawa R, Abe M, Tatsumi K, Eda R, Kondoh S, Morimoto K, Tanaka T, Yamaguchi E, Takahashi A, Izumi S, Sugiyama H, Nakagawa A, Tomii K, Suzuki M, Konno S, Ohkouchi S, Tode N, Handa T, Hirai T, Inoue Y, Arai T, Asakawa K, Tanaka T, Takada T, Nonaka H, Nakata K.
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Journal Title
Respiration
Volume: 102
Pages: 101-109
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Metabolic and Epigenetic Regulation of SMAD7 by STC1 Ameliorates Lung Fibrosis2022
Author(s)
Ohkouchi S, Kanehira M, Saigusa D, Ono M, Tazawa R, Terunuma H, Hirano T, Numakura T, Notsuda H, Inoue C, Saito-Koyama R, Tabata M, Irokawa T, Ogawa H, Kurosawa H, Okada Y.
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Journal Title
Am J Respir Cell Mol Biol.
Volume: 67
Pages: 320-333
DOI
Peer Reviewed
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