2022 Fiscal Year Annual Research Report
免疫応答解析に基づくIL-12発現型がん治療用ウイルスの抗腫瘍メカニズムの解明
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20H03702
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
奥山 隆平 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (80292332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん治療用ウイルス / 悪性黒色腫 / IL-12 / ウイルス免疫療法 / 機能付加型ウイルス / 単純ヘルペスウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは進行期の悪性黒色腫を対象として、Interleukin-12(IL-12)を組み込んだ第三世代がん治療用ウイルスT-hIL12のFirst-in-human試験(1/2相試験)を進めている。本研究では、T-hIL12の作用メカニズムを明らかにするために腫瘍免疫の変化に焦点を当てて解析する。T-hIL12を投与した腫瘍組織や末梢血等の検体を対象にして解析を進めた。 腫瘍局所の抗腫瘍活性に関しては、免疫組織学的に解析するとともに、腫瘍浸潤リンパ球の遺伝子発現の解析を進めている。また、全身的な抗腫瘍活性に関しては、末梢血中のサイトカイン量、リンパ球等の表面抗原の発現、T細胞受容体レパトアの多様性、遺伝子発現パターンなどの解析を進めた。 これまでに第1相の6人と第2相の6人の被験者から複数のタイムポイントの血液を回収した。T-hIL12の投与によって、T細胞受容体のレパトアの多様性に変化が生じる傾向が見られた。また、腫瘍組織を用いて腫瘍局所での変化を解析した。T-hIL12の投与によってウイルスの複製に伴い悪性黒色腫の破壊が生じるとともに、腫瘍免疫の誘導が引き起こされることが示唆される結果であった。 今後、悪性黒色腫等の固形がんに対して用いる際、がん治療用ウイルスをどのように使用するのがベストか検討する上で基盤となる結果が得られた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)