2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H03769
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 里奈 京都大学, 医学研究科, 助教 (80847517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 洋至 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抗炎症性脂質メディエーター / 虚血再灌流肺障害 / 拒絶反応 / 肺移植 / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年同定された抗炎症性脂質メディエーター(Specialized pro-resolving lipid mediators: SPMs)は急性炎症の収束に大きく関わり、過度な炎症による臓器障害 を軽減すると報告されている。虚血再灌流肺障害や慢性拒絶におけるSPMsの動態と作用の検討を行うことは、虚血再灌流肺障害やそれをきっかけとする拒絶反 応、慢性拒絶の治療法の開発につながり、肺移植患者の予後の改善に貢献しうる。本研究期間では下記1)、2)を行った。 1)術後急性期の虚血再灌流障害やSPMsの投与などが慢性期の移植肺に与える影響を検討するモデルとしてマウス肺移植モデルの実験条件の最適化を行った。マウスの心肺ブロックを採取し、左肺を顕微鏡的吻合手技をもちいて同所性に移植し、かつ、そのレシピエントマウスを長期に生存させる。虚血再灌流障害に関するマウス肺移植モデルは安定したモデルの作成が困難であったが、臨床における慢性拒絶が主因の慢性期移植肺機能不全を再現するモデルを確立した。BALB/cマウスの肺をB6マウスに移植し、レシピエントマウスに少量の免疫抑制剤(ステロイド、シクロスポリン)を投与した。移植後15日目には血管気管支周囲にリンパ球浸潤がみられるが線維化は観察されなかった。術後30日目には血管気管支周囲のリンパ球浸潤とともに、同部位や胸膜の線維化が観察された。すなわち、不十分な免疫抑制のより急性細胞性拒絶から線維化にいたる、再現性のあるモデルが確立されたと考えている。 2)当院での臨床肺移植データを用いて、術後急性期のイベントが慢性期の移植肺機能に与える影響を検討する臨床研究基盤を確立し、術後の虚血再灌流障害や気道感染症、急性拒絶反応が慢性期に与える影響を検討した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Outcome After Lung Transplantation From a Donor With Bacterial Pneumonia Under the Japanese Donor Evaluation System2022
Author(s)
Tanaka S, Kayawake H, Yamada Y, Yutaka Y, Ohsumi A, Nakajima D, Hamaji M, Menju T, Yamamoto M, Nagao M, Date H
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Journal Title
Transplant Proc
Volume: 54
Pages: 782-788
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Outcome and growth of lobar graft after pediatric living-donor lobar lung transplantation2022
Author(s)
57.Tanaka S, Nakajima D, Sakamoto R, Oguma T, Kawaguchi A, Ohsumi A, Ohata K, Ueda S, Yamagishi H, Kayawake H, Yutaka Y, Yamada Y, Hamaji M, Hamada S, Tanizawa K, Handa T, Suga T, Baba S, Hiramatsu H, Ikeda T, Date H
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Journal Title
J Heart Lung Transplant
Volume: Epub ahead of print
Pages: Epub
DOI
Peer Reviewed
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